7月3日(日)に行われたJ2リーグ 第21節 水戸ホーリーホック vs 松本山雅FCの試合。
前節の京都戦は、飯田選手の2ゴールで上位対決を制し、アウェイで勝ち点3を獲得した。
今節の水戸ホーリーホックにはリーグ戦5勝1分0敗といまだ負けなし。
水戸との試合は、いずれも複数得点で勝利している。
J2リーグ折り返しとなるこの試合、結果は2-3で勝利。
この試合を観戦レポートを中心に振り返ります。
この記事は、4000文字と長文になってしまいました、すいません。
お時間があるときに読んでください。
いざ!ケーズデンキスタジアムへ
7月最初の日曜日、今シーズン3回目となるアウェイ試合
いざ、東京駅から水戸へ
1時間半で水戸駅到着、とにかく暑い!
外を歩くだけで、汗が流れてくる陽気↓↓↓
キックオフ2時間前にスタジアム到着!
メインスタンドは屋根もあり、風もぬけていたので意外と涼しい~
さらに今年初のカキ氷でクールダウン(^^♪
今日もゴール裏に大勢の緑サポーターが集結!
いつも以上に熱気も上昇↑↑↑
個人的に注目選手していたのが、パウリーニョ選手!
夏の補強はいい選手が来て、すぐにフィットする印象がある。
この試合も密かにパウリーニョ選手の出場を期待していた。
試合前の監督・選手のコメント
水戸ホーリーホック DF 33 福井 諒司
『水戸のために全力でやるだけ』
6月30日から合流したけど、みんな気を使ってくれているので、すんなり溶け込めそう。
水戸は曲者のイメージ。
簡単に勝たせてくれないチーム。
粘り強さが売りのチームだと思う。
自分の持っているモノをすべて出してチームに貢献したい。
今季はまだ1試合も出ていない。
その悔しさをぶつけられるチャンスをもらったことに感謝したい。
水戸のために全力でやるだけ。
水戸ホーリーホック FW 16 グエン コンフォン
『公式戦でゴールを決めないとうれしくない』
練習試合で2ゴールを決められたことは良かったけど、まだうまくできていないことが多いし、コントロールミスも多かった。
もっと頑張らないといけない。
どんなゴールだろうと、すべては公式戦に出るためのアピールに過ぎない。
なので、ゴールを決められてうれしいというより、まだまだやっていかないといけないという思いのほうが強い。
公式戦でゴールを決めないとうれしくない。
松本山雅FC MF 14 パウリーニョ
『水戸はイヤな相手という印象はある』
→ 今節の相手・水戸の印象は?
やはりイヤな相手という印象はある。
特にアウェイということで難しい試合にはなると思う。
ただチームは良い状況だし、これを続けていくだけ。
良いプレーをして、良いサッカーをして、勝ちたい。
→ 加入して即メンバー入りの可能性もあるが?
チームメートへのリスペクトは持ちつつ、先発定着を目指して貢献していきたい。
守備はもちろんミドルシュートなどにも自信があるので、出していきたい。
松本山雅FC DF 4 飯田 真輝
『勝ち点3を松本に持って帰りたい』
→ 今節・水戸戦への意気込みは?
僕の地元ということで(茨城県出身)、知り合いも試合に来る。
そういう中でしっかり勝って、点も取れるチャンスがあれば取りたい。
とりあえずは勝ち点3を松本に持って帰りたい。
試合内容
前半は、見るに堪えない試合内容だった。
完全に相手のペースに飲まれ、思うように攻撃を仕掛けられない。
相手のプレスに押され、ボールキープもさせてもらえない状況だった。
グダグダな試合の入り方。
徐々に水戸が左サイドを制圧し、一方的な展開となる。
前半15分
山雅の連係ミスから、こぼれ球を水戸MF湯澤選手に決められる。
攻め込まれていた左サイドからの攻撃だった。
湯澤選手は、足が速くて、裏も取れる選手で序盤からキレキレだった。
1点を先行されても、流れをつかめない山雅。
決定機を作れないでいると前半41分
コーナーキックから水戸のDF細川選手に決められ、2点を先行される展開となる。
前半は、しょうもない内容、パッとしない山雅。
前半終わった時点で、スタジアムはこのまま水戸が勝つような雰囲気に包まれていた。
重苦しいスタジアムの中で、山雅のベンチは動いていた。
前半終了直後、田坂コーチとエルシオコーチが会話を交わすと、エルシオコーチが安藤選手とパウリーニョ選手を呼び、アップを指示。
この動きに期待と、このままでは終わらないという気持ちになった。
- われわれらしさが全くない、かっこつけても何も始まらない
- タフに冷静に進めること
後半頭から安藤選手とパウリーニョ選手が投入される。
この交代で、劇的に試合の流れが変わる。
安藤選手が入ったことで左サイドの守備が安定し、水戸の攻撃パターンを封じる。
中盤は、宮阪選手がシャドーに入り、ボランチにパウリーニョ選手が入る形となる。
パウリーニョ選手が3バックの前で守備を行うことで、岩間選手が積極的にシャドーの宮阪選手、工藤選手に絡めるようになった。
また、パウリーニョ選手が奪ったボールをキープ&散らしてくれるので、攻撃にテンポが生まれる。
前半の問題点を解決した山雅は、前半のストレスを発散するように攻撃を仕掛ける。
後半8分
工藤選手がファーサイドに精度の高いクロスを送る。
走りこんだ飯尾選手が相手DFと競り合い、オンゴールで1点を返す。
この1点で山雅劇場の幕が上がる。
攻撃を緩めない山雅と、逃げ切ろうとする水戸。
逃げ切りたい水戸が2人同時に選手を交代する。
その直後の後半16分
左サイドの喜山選手からクロスが入る。
このボールを飯尾選手がヘディンで折り返す。
ディフェンスに当たって跳ね返ったボールを再び飯尾選手が押し込み同点に追いつく。
前半やられていた左サイドから、2得点を奪い同点に追いつく。
スタジアムの雰囲気も一変。
完全に山雅の勝ちゲームの空気となる。
逆転ゴールを決まるのを今か、今かと待っている雰囲気だった。
後半31分
飯尾選手が高い位置からプレッシャーをかけると、カウンター発動。
飯尾→工藤→高崎と流れるようなパスが繋がり、最後は高崎選手の落ち着いたシュートで逆転に成功する。
この試合シュートチャンスがない中で、ここぞ!という場面で決めてくれた高崎選手。
これぞセンターフォワードというような決定的な仕事をしてくれた。
後半残り10分、水戸に再三セットプレーを与えながらも、山雅の守護神シュミットダニエルが完璧にシャットアウト。
水戸の猛攻を凌ぎ、試合終了。
2点差を逆転する最高の山雅劇場となった。
https://youtu.be/5jhoL62rB9c
試合詳細 | 合計 | 前半 | 後半 |
シュート | 10 | 5 | 5 |
FK | 21 | 11 | 10 |
直接FK | 16 | - | - |
間接FK | 5 | - | - |
コーナーキック | 3 | 2 | 1 |
ゴールキック | 8 | 6 | 2 |
PK | 0 | 0 | 0 |
オフサイド | 5 | 4 | 1 |
水戸戦に勝利し、前半戦3位で折り返すことになった。
21試合を終わって、12勝5分け4敗の勝ち点41
2014年は13勝4分け4敗で勝ち点42
これに匹敵する成績となっている。
後半、パウリーニョ選手が効いていた。
パウリーニョ選手は、高いボール奪取能力と的確なパスさばきが持ち味のボランチ。
- ボールを奪い取る卓越したテクニック
- 奪ったボールを前に持ち出す推進力
- 球際で見せる素早く、力強い寄せ
この試合も鋭いインターセプトと、的確な寄せで相手の攻撃の芽を摘んでいた。
このボール奪取能力を活かし、高い位置で攻撃の起点にもなれるのもポイント。
また攻撃では、強力なミドルシュートが武器で湘南でもゴールを奪っている。
https://youtu.be/9gY7S0LDbMA
そして、日本語が堪能なことも大きな武器である。
試合中の意思疎通はまったく問題なし。
栃木や千葉では、キャプテンを任せられていたことからリーダーシップも期待できる。
山雅のサッカーにどうフィットするか、これから楽しみです。
反町監督は、通算500試合目の指揮となった。
この記録は、Jリーグの監督として歴代3位となる大記録。
- 1位 石崎信弘 監督 586試合
- 2位 西野朗 元監督 524試合
- 3位 反町康治 監督 500試合
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節目の試合、なんとか勝利をプレゼント出来た。
水戸に勝ったことで、通算成績は218勝114分け168敗となった。
珍しくガッツポーズをする反町監督
試合後の監督・選手のコメント
水戸ホーリーホック 西ケ谷 隆之監督
『プレーが弱気になってしまった』
2―0で前半を終えて、後半に2―3にされてしまったことは僕自身の責任だと思っている。
前半と後半でチームの雰囲気が変わったというか、1失点目で雰囲気が重くなってしまった。
その中でうまく流れを変えられず、バタバタしてしまった。
前半は良いゲームができていて、後半勝ちにいくというところで、チーム全体が少し勝ちを意識し過ぎてしまったというか、守りに入ったわけではないが、気持ちの面で後ろ向きというか、プレーが弱気になってしまったところがあった。
ここ2試合、後半の10分、15分のところでやられてしまって、そこで自分たちがバタバタしてしまった。
そこをもう少し徹底してやらないといけない。
チームとしてももう一度いろいろな部分をフォーカスしていかないといけない。
勝つことでしか、この部分は払拭できないと思うので、次に向けて準備をしていきたいと思う。
水戸ホーリーホック MF 18 白井 永地
『ただただ悔しい』
前半は相手がパワーを持って入ってくると思った。
自分たちのほうがパワーで上回ることができたが、後半は前節の山形戦と同じ展開になってしまった。
ただただ悔しい。
これはチームの問題。
全員が考え直す必要があると思う。
後半、受け身になる気はなかったが、相手が修正してきて、相手の戦術も変わってきた。
そこでうまくハマらなくて後手に回ってしまったところがあった。
そこは反省。
松本山雅FC 反町 康治監督
『焦らずに試合を進めることができた』
見てのとおり、前半と後半で違うチームだったことは認めざるを得ない。
こうした苦しいゲームをひっくり返すことができたのは、交代選手を含めての総合力が上がったことと、焦らずに試合を進めることができたということ。
ハーフタイムにもそういう話をしたが、1点目と2点目が早い段階で取れたということが、試合を安定させた大きな理由かなと思う。
サポーターの皆さんには日曜日のアウェイゲームにもかかわらず、1200人近く来ていただき、蒸し暑い中で最後まで応援していただいて感謝している。
松本山雅FC MF 14 パウリーニョ
『自分たちの持っている力を見せられた』
→ 松本でのデビュー戦を振り返って
みんながよく戦っていたが、水戸はホームということもあって序盤からプレスが激しく、セットプレーから2点と強みを出してきたと思う。
ただ、そこから逆転できて、自分たちの持っている力を見せられた。
自分のキャリアの中でも0―2から逆転したことは初めてなので、すごく良かった。
大事なのは勝利という結果を出すことなので、それに貢献できたことはうれしい。