3月7日(土)に行われたJリーグ公式戦1stステージ第1節
名古屋グランパス VS 松本山雅FCの試合。結果は3-3の引き分けでした。
この試合を監督、選手のコメントを中心に振り返ってみたいと思います。
試合前の監督・選手のコメント
名古屋グランパス 西野朗監督
松本は機動力と連続性を持ってタフに戦ってくる。
→今節の相手・松本の印象は?
機動力と連続性を持って本当にタフに戦ってくる。
ボールや人に対してガムシャラさと厳しさがあるし、誰かを中心にというチーム作りはしていない。
キック&ラッシュのような戦いはシンプルだが、一番高等な戦術だし、それをチーム全体が高いレベルで捉えていることが松本の強み。
最終ラインの裏にボールを入れこんで、そこにラッシュしていく。
ディフェンスもしかけてくる。
そのシンプルさに対応しないといけない。
名古屋グランパス MF 7 田口 泰士
ハユさんサイドからガンガン行くって言っといた。
→今節の相手・松本の田中隼がいる右サイドは相手のストロングポイントだが?
(本人にも)『ハユさんサイドからガンガン行く』って言っといたから。
『オレと(本多)勇喜と永井さんと3人でガンガン行くから。右だけしか行かないからって(笑)。』
→反応は?
『その3人がオレのサイドに来てくれたらオレ一人で抑えられるから、逆にスペースがガラガラでラッキー』って(笑)。
こちらはそうならないようにしたい。
松本山雅FC 反町康治監督
自分たちのリズムでやりたい
→J1開幕戦を迎えるが?
いつもどおり肩に力を入れず、自分たちの実力を発揮したい。
そのためにも自分たちのリズムでやることが必要。
われわれはJ1唯一の新参者なので、われわれらしいサッカーを貫き、記念すべき1年にしたい。
J1に定着するために目標はトップ15入り。
目の前の1試合を大事に戦っていきたい
松本山雅FC DF 3 田中 隼磨
モチベーションも上がってきた
→開幕戦直前だが?
非常に良い緊張感の中、モチベーションも上がってきた。
キャンプを通じてコンディションも良好。
ピッチの上で元気な姿を見せられるようにオフにリハビリに励んできた成果も出て、右ひざも良い状態。
集中してトレーニングに取り組むことができている。
→今節・名古屋戦は古巣との開幕戦になるが?
名古屋は田口、永井、牟田ら若手が成長し、チームの中心になっている。
また闘莉王や楢﨑さんもいる。J1で戦えるのは楽しみ。
試合内容
ホームの名古屋は、立ち上がりから永井選手や小屋松選手のスピードを生かした攻撃で山雅のゴールに迫りました。
そんな試合展開の前半32分。
左サイドのコーナーキックを獲得し、キッカーの岩上選手がクロスを上げると、
クロスに反応したオビナ選手が頭で合わせて、山雅が先制点を奪います。
セットプレーのワンチャンスをオビナ選手が確実に決め、ゴール。
しかし、直後の33分に小屋松選手に決められてしまいます。
前半終了。1-1と、前半は同点で折り返します。
後半に入り、山雅が前への攻勢を強めます。
後半18分。
右サイドのコーナーキックからキッカーの岩上選手がクロスを上げると、
飯田選手が頭で合わせたシュートは、GKにはじかれてしまうものの、こぼれ球に反応した池元選手が押し込み、再びリードを奪います。
後半31分。
オビナ選手がペナルティエリア内で喜山選手にパス。それを喜山選手が左足で降り抜きゴール。
山雅は1-3とリードを奪います。
そして、パワープレーを仕掛けてくる名古屋は後半33分に1点を返すと、川又選手を投入します。
その采配が当たり、ノヴァコヴィッチ選手に決められ3-3の同点。
終了間際にPKを与えてしまうが、村山選手のビックセーブで何とかストップしました。
両チーム激しい打ち合いの末引き分けるという結果になりました。
試合後の監督・選手のコメント
名古屋グランパス 西野朗監督
常に追う展開の中で非常に厳しいゲームになった
常に追う展開だった。
もっと力強さというか、良いペースでやれる状況もあったと思うが、追い掛ける展開の中でなかなか力を出せない。
想定していたことの対応はできたと思うが、思いのほか(松本)山雅のカウンターが少なかったため、(名古屋の強みである)ディフェンスから速攻に入っていける形も少なくて、ある程度押し込める状況があった中で、攻めあぐねてしまった。
シュートは前半からある程度形にはなっていたが、その時間帯に決定機があり、そこで先手を取ることができれば、もっと違った展開になったと思うが、常に追う展開の中で非常に厳しいゲームになった。
名古屋グランパス DF 4 田中 マルクス闘莉王
決して悪い試合ではなかった
セットプレーで2点差を付けられて苦しかった。
ただ、試合はオレらがずっと押していたし、決して悪い試合ではなかった。
セットプレーは気を付けていても、球がこぼれて防げないこともある。
PK(の失敗)に関しては自分が悪い。自分が決めていれば…。
あれは蹴る人に責任があるから、PKを外したことは仲間にもちゃんとすぐに謝った。
松本山雅FC 反町 康治監督
足元を見つめ直すという意味でこの勝ち点1は評価したい
明日は僕の誕生日だが、このままいけば寿命が短くなるような試合だった。
正直勝ちたかったが、そういかないのがJ1だということを感じさせてもらった。
私も勉強して、対策含めてやらないといけないと感じた。
ただ、われわれのストロングな部分は90分を通じて出せた。
胸を張って帰りたい。
これをスタンダードとして、次のホーム戦では勝ち点3を目指して、また1週間努力していきたい。
アウェイにもかかわらず、これだけ多くのサポーターが足を運んで応援してくれたことは間違いなくわれわれの力になっている。
この場を借りて感謝したい。
次こそ初の勝ち点3を狙いたい。
→CKやセットプレーでの狙いについて
J2だったらしゃべっているが(苦笑)、J1だとしゃべりたくないので、勘弁してください。
見てのとおり。(勝ち点1を得たのか、勝ち点2を失ったのか?)どちらとも言えない。
ただ、やはり得点したあとにスキを見せたらやられるということ。
最後のPKを与えた場面もそう。勝ち点1はPKのことを考えたら良しとしなければいけない。
僕としては勝ち点3を取れる自信もあったし、そういうゲームもしていたから、その意味では悔しいが、足元を見つめ直すという意味ではこの勝ち点1は評価したい。
→運動量についての評価は?
われわれはまだ新参者であって、どこでストロングポイントを発揮しなければいけないか分かっている。
名古屋はJ1なので、ボールを握っていたのは当たり前で、J2でもそうだったが(苦笑)。
ただ、最後まで足が止まることはなかった。
それだけに勝ちたかった。
われわれのストロングなところは全面的に出していきたい。
松本山雅FC MF 8 岩上 祐三
J1もJ2も置いたボールを蹴るという点は変わらない
→CKの場面は?
名古屋はセットプレー時に速いボールが苦手ということで、先に自分たちが触れればという狙いがあった。
オビナもうまく合わせてくれたし、イケさん(池元)も決めてくれたことは良かった。
J1もJ2も置いたボールを蹴るという点は変わらないので、突き詰めてやっていきたい。
やはり途中投入の選手もレベルが高いし、J2とは違う。
ここがJ1の恐ろしさだと思う。
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