【シーズン終了まで残り3試合】
言葉が出ない敗戦でした。
試合を振り返るのもツラく、苦しかったため更新が遅くなりました m(__)m
前節のセレッソ大阪戦は、杉本選手のコントロールシュートで引き分けという結果でした。
サガン鳥栖とは、前半戦1-0で勝利しています。
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松本山雅×サガン鳥栖【J1第8節 2019年4月20日】
平成最後のアルウィンでサガン鳥栖との一戦でした。前田選手のJ1初ゴールで勝ち点3を獲得。先制してから終始防戦一方な試合展開でしたが、ゴール前を固めた守備でウノゼロを達成しました。お互いのファン・サポーターにこの試合の印象や気になった選手をレポートします!この試合の評価は予想以上の結果となっています。
今節は、「裏天王山」「シックスポイントゲーム」と呼ばれる重要な一戦でした。
勝てれば天国・負ければ地獄というような試合で結果を残せたのか?
この試合のマッチレビューをサガン鳥栖、松本山雅、お互いのファン・サポーターに聞いてみました。
目次
両サポーターが試合を見て感じたこと
リーグも残り数試合。
崖っぷちに立たされている松本は、アウェイで鳥栖との残留をかけた直接対決となりました。
スタメンは、前線のセレッソ大阪と同じメンバーでした。
攻撃の核である町田選手、セルジーニョ選手が離脱した影響が不安材料です。
試合開始直後から鳥栖が果敢に攻め込みます。
松本は、スタジアムの雰囲気なのか、試合の重要性からくるプレッシャーなのか、いつもと様子が違いました。
そこを鳥栖にまんまと突かれてしまいました。
前半4分、小野選手がシュートを決めるもハンドの判定でノーゴール。
しかし、試合ペースは鳥栖に握られたまま前半13分に先制点を許します。
左サイドからのフリーキックをサガン鳥栖の金井選手に決められます。
試合のポイントになる先制点を与える状況になってしまいました。
正直、セットプレーで決められてしまうのはお粗末すぎます。
このまま流れをつかめないず前半終了。
後半は追いかける展開となります。
鳥栖が無理して攻めてこなかったこともあり、松本の攻撃時間もありました。
この試合反町監督の交代策も早く、何としても追いつくんだという気概は感じました。
後半56分には中美選手に代えて阪野選手。
82分には藤田選手に代えて、高崎選手を投入。
打開策を図りますが、結果には結びつかず。
試合はそのまま終了。
松本は、大一番の試合を落とす結果となりました。
残留へ痛い一敗です。
この試合は、課題である得点力不足が露わになった試合でもありました。
終盤の阪野&高崎のツイーンタワーも不発
「コントロールされていない、パワープレイをする時点で得点の可能性は限りなくゼロに近づく by KENTAさん(@ACLssKAHOKU)」
まさにこの言葉にすべてが集約されていると思います。
J2ならワンチャンあるかもしれませんが、J1のチームに通用するとは思いません。
終盤のパワープレイが通じないなんて、磐田戦の時点で分かっていたことです。
この試合も孤軍奮闘していたのが、杉本選手だったと思います。
仕掛けキレキレだわ❗
太郎さん上手すぎる👏👏👏 pic.twitter.com/htCWo4Orkw— 松本山雅応援BLOG (@OneSoul1965) 2019年11月10日
ただ杉本選手をサポートする選手がいないのが辛いところ。
杉本選手と同じタイプが控えにいてくれたらと無いものねだりをしてしまいます。
残り3試合となりましたが、まだまだ先はあります。
全てを出し切ってシーズンを終わりましょう!
30試合を終えて、ここまできた。その成果を、この1試合に懸けてやらないといけないという話をして送り出しました。こういうゲームはセットプレー等々で決まることが多いんですけども、われわれは取れなくて鳥栖さんは取れたという形になるかもしれません。
少しケガ人が出てつらい事情があるのは否めませんが、それでも試合は進んでいくので、その中で最高の選択をして送り出さないといけない。残り3試合ですが、プラスαも考えながらやっていかないといけないと現時点では考えています。最後の最後まで闘志をむき出しにしてやってくれたことは本当に感謝していますし、全体的にチャンスメークあるいはチャンスで決められるかというわれわれの問題点を解消していかないといけないと思いました。
≫ 試合の入り方が良くなく、序盤から好機を作られていたが?
このスタジアムは独特の雰囲気がある。それについては話をしてきましたが、少し呑まれてしまったわれわれと、J1でこういう戦いを続けてきた鳥栖さんとは残念ながら経験値の差があるのかもしれません。できる限りの準備はしてきましたが、過緊張なのかいろいろと考え過ぎなのか、体がうまくフィットしていなかった部分は正直あるかもしれません。それが最終的に球際の強さなどに如実に表れてしまったというのはあるかなと思います。
引用元:
Jリーグ公式
スポーツナビ
本当にたくさんのサポーターが来てくれて良い雰囲気を作ってくれて、バスの到着とともに選手たちに勇気を与えてくれました。そこはまず、初めにお礼を言いたいと思います。
ゲームに関しては、立ち上がりから僕らの狙いどおりのプレーを、準備してきたことをたくさん表現できたと思います、攻守において。早い段階で得点して、自分たちの順位的なものなのか、そういった部分が出始めるのは仕方ない部分だと思います。追いかける立場という慣れている状況ではなく、先にリードする状況がなかなかなかったので。(前々節・)ジュビロ戦では2回リードして追いつかれて引き分けに終わったということを考えると成長したのかなと感じます。ゲーム運びを含めて。本当に出ている選手だけじゃなく、1週間準備した結果がこの結果だと思いますし、ここで止まるような選手たちではないので、切り替えて次に進みたいと思います。
≫ 1点を取ったことで逆に試合を難しくしたのでは?
いやいや、松本さんに取られるよりは全然マシなので。ネガティブではないんですけど、こうして先に取るとどうしても守ろうとして流れが悪くって取られて、そのペースを持ち直せないというケースが得てしてなるので、今までそれでけっこう(試合を)落としてきた。それも踏まえた上で、今日に関しては後半に関しては自分たちのやりたいことを出せたと思います。攻撃に関してはもう1点取れる形を作れたらもっと良かったと思います。今回はできなかったので、それを次に生かしたいと思います。
≫ イサック クエンカ選手が出場停止でしたが、中盤の構成の狙いは?
当然、クエンカを探してもいないので、選手たちの特徴を生かすための布陣というか、原 輝綺を右、小野 裕二を左。小野に関してはクエンカと役割が同じであそこに入るとボールが収まるので、自分たちの攻撃の形を作りやすくなる。原に関してはスピードがあるのでサイドを突破するとともに、相手の高橋(諒)選手がほぼ攻撃に関与していないと思うんですけど、そういった部分で消すということをしっかりみんなができたと思います。そういう戦術的な話はなかなかここではできないですけども、そういう狙いはありました。しっかりまっとうしてくれたと思います。
≫ 最後、3バックにしたのはもともと用意していたものでしょうか?
準備していないとできないので準備してはいました。ただ、リードしているという限られた状況になるので、練習で試すといってもなかなか再現性がありませんが、そこもやらないとできないのでしっかりと準備してはいました。選手たちが彼らを抑えることは簡単ではありませんが、しっかりと抑えてくれたのは良かったと思います。
サガン鳥栖 | スタッツ | 松本山雅 |
53% | ボール支配率 | 47% |
10 | シュート | 6 |
3 | 枠内シュート | 3 |
111.2km | 走行距離 | 112.0km |
146 | スプリント | 132 |
449(74%) | パス(成功率) | 388(75%) |
3 | オフサイド | 1 |
14 | フリーキック | 17 |
9 | コーナーキック | 4 |
0 | ペナルティキック | 0 |
警告:3 | 警告・退場 | 警告:0 |
鳥栖サポのマッチレビュー
両チーム共に厳しいJ1残留争いの真っ只中。
かなりの緊迫感の中で試合が開始されました。
開始直後からホームの利を活かして攻めに入るサガン鳥栖。
開始早々に小野選手がゴールネットを揺らし、私自身もテレビの前で思わず立ち上がる程に喜んだのも束の間。
直前にハンドがあったとの判定で、ノーゴールとなってしまいます。
勢い良く攻め続けるサガン鳥栖は前半13分にフリーキック
小野選手が左サイドに蹴ったボールを敵ディフェンダー前に切り込んで来た金井選手が上手くヘッドで合わせて見事にゴールの隅に飛ばして先制したのです。
小野選手が上げたクロス自体は難易度は高めだったものの、金井選手との息が合っていたからこそ生まれたゴールだと思います。
何より難しい体勢ながらも上手くヘッドで合わせて、ゴールの隅に放り込んだ金井選手の卓越したテクニックが1番に素晴らしいです。
もっとも前半の比較的早い段階で先制ゴールを決めたものの、その後も油断せずにサガン鳥栖は攻め続けた点は評価出来ます。
攻めきれずに結局1点だけに終わった点は、幾分ですが物足り無さが残りました。
松本サポのマッチレビュー
残留するには負けられない試合
勝ち点6の重みがありました。
厳しい敗戦になりましたが、鳥栖は勝利に値するサッカーをしていたと思います。
前半の松本は、チャンスらしいチャンスはほとんどなかったです。
堅守からのカウンターや、セットプレーが松本の強みです。
ところが前半の早い時間に、鳥栖にセットプレーから点を許してしまいました。
そこでリズムが狂ったのか、守備に精一杯という感じでした。
前半の終了間際は、松本も良い攻撃ができていましたけどね。
後半は点を取るために、前半よりも攻撃的になりました。
しかし、鳥栖の守備もなかなか堅い。
全員がよく走り球際に強く、なかなか突破することができません。
相手キーパーの好セーブもあり、なかなかゴールできずに試合終了。
残留争いは、さらに厳しくなりました。
ただ、残留の可能性はまだあります。
今日の試合は松本らしいサッカーができていなかったので、2週間後までにしっかり修正してほしいと思いました。
リーグ戦残り4試合と佳境に入ったシーズン。
お互い熾烈な残留争いで生き残るための、まさに「絶対に負けられない」戦いでした。
鳥栖はチーム得点王の金崎が出場停止から帰ってくる一方で、大黒柱のクエンカが出場停止という状況です。
松本もセルジーニョが欠場と攻撃のキーマンを欠く中でいかに得点に結びつけるかが勝敗を分けるポイントだったと思います。
ホームゲームということもあり先制したのはやはり鳥栖で、セットプレーから合わせた金井のヘッドは見事。
先制して心の余裕ができたのか終始鳥栖がゲームを握っていたと思います。
松本としては杉本の突破から永井のシュートが一番ゴールに肉薄したので、数少ないチャンスを決め切れなかったのが敗因でしょう。
結果的に絶対に勝つんだという気迫の強さとゲーム巧者っぷりで鳥栖に軍配があがった試合でした。
松本は、鳥栖のスタジアムを含めた雰囲気にやられてしまった感があります。
ここ数試合で見せていたアグレッシブさをこの大事な一戦で出し切れなかったのは残念でした。
もちろん選手は出そうとしていたとは思いますが、それを許さなかった鳥栖の術中に嵌ったとも言えとも思います。
試合はお互い絶対に負けられない試合だっただけに締まった好ゲームになりました。
両チームの勝ち点差の小ささが試合に与えた影響も大きかったです。
上位チームは、松本相手に試合を支配しようとしてそれがうまくいかずに戸惑っていました。
しかし、鳥栖にはそのような油断は一切ありませんでした。
持ち前の激しい守備にプラスしてシンプルで力強い攻撃があり、らしさを全開に出されたことで松本は自分たちのサッカーができませんでした。
松本としては最低でも引き分けに持ち込まないといけない試合でした。
それに失敗したことで、現実が重くのしかかることになりそうです。
対戦相手の印象
両サポーターに相手チームの印象を聞いてみました。
鳥栖サポから見た松本山雅の印象
松本山雅は、リーグ最下位という得点力の無さが如実に表れた試合でした。
アウェーで早い段階で先制点を奪われがっくりしたものの、その後は追加点を許さないという堅実な守備力の高さはありました。
攻撃陣は決定力不足感があり、もう一歩攻めきれない感じで怖さをそれ程感じられません。
特にFWの永井選手はアグレッシブさが、やや空回りしている印象を受けました。
そんな中、相手の攻撃陣で切れのある動きを見せていたのがMFの杉本選手です。
一瞬の隙を突いてドリブルで切れ込んだかと思うと、今度はスルーパスを入れたり、クロスを上げたりと多彩な攻撃パターンを見せていました。
スピードもテクニックも素晴らしく相手チームの選手ながら、ボールを持つとどんな仕掛けをして来るか見ていてワクワクさせられる選手だと感じたのです。
松本サポから見たサガン鳥栖の印象
鳥栖の印象はくすぶっているチームという感じを受けます。
過去にJ1リーグの上位に食い込んだこともあるチームですが、今季はかなりくすぶっている感じを受けます。
惜しまれつつも引退したトーレス選手や金崎選手、原川選手や小野選手など実力のある選手がそろっているにも関わらず残留争いをしている状況です。
鹿島であれほど得点を重ねてきた金崎選手のゴール数は期待には届かず。
シーズン早々から残留争いに巻き込まれてしまう難しいシーズンと言うこともありチームとしても選手としても本来の力を出し切れずにいるのは明らかです。
ですが、本来であれば中位から上位にいてもおかしくはないくらいのメンバー構成だと思います。
現実的には今シーズンは残留を勝ち取って来シーズンに巻き返しというところでしょう。
少しずつ復調してきている鳥栖。
来シーズンに向けて内容の濃い残り3試合を見たいものです。
攻撃がとにかく速くて捕まえにくく思いました。
手数をかけずに実力のある選手が少人数の連携で攻め込んでくるので1失点止まりではあったものの常に脅威を感じることとなりました。
ボールをキープして攻めて来るチームが多い中であのテンポの攻撃はやりづらく、網を張る暇も与えてもらえないので普段以上にハラハラすることになってしまいました。
負け惜しみになりますが所々に隙はあって全く手に負えないチームではないと思います。
ミスも多いところが今の順位に表れてはいるのでしょうが、サッカーの基本である奪って攻めるが徹底されているところは弱者のサッカーとして参考になります。
とはいえ個人技も高いチームで、ゴールを決めた金井選手や常に良い所に顔を出していた原川選手や小野選手のように自分の役割を遂行できる選手が揃っている印象です。
J1に残り続けている実績は伊達ではないことを思い知らされました。
鳥栖は自力では松本山雅を上回っている印象でした。
金崎や原川といった選手の個やプレイヤー全員の球際の強さやチーム意識が強く印象に残りました。
比較的早い時間での先制点は鳥栖にとってはラッキーでした。
金井の得点の前の小野の決定機も含め、序盤から人数をかけて果敢に攻め込んだ圧力が松本の守備陣を上回った結果だと思います。
得点後は下がらずに攻め続けるのか、守備に重きを置くのかの判断が難しいですが、集中力を切らさず最後の部分でディフェンスの強度や気迫から「今日は絶対に勝ちきるんだ」という意思が伝わってきた試合でした。
金崎選手のゴールを狙う姿勢や守備での献身的な姿勢は素晴らしかったし、ロングボールを跳ね返し続けた金井、高橋のDF陣の奮闘も素晴らしかったです。
松本山雅に欠けていた「何が何でも絶対に勝ってやる」という強靭な意志と覚悟を鳥栖の選手が持っていたのが何よりの勝因だったと思います。
鳥栖は今の順位以上に良いサッカーをしていた印象です。
意外と守備が堅く、チャンスを作らせてもらえませんでした。
以前は失点が多いイメージだったので、かなり改善されています。
選手として印象に残ったのは、小野選手です。
彼は技術が高く、前線にも積極的に顔を出してきます。
得点シーンも彼の正確なフリーキックからでした。
そのフリーキックに合わせた金井選手も良い選手ですね。
ヘディングでのゴールでしたが、なかなか難しいシュートだったと思います。
ニアへの動き出しや、ボールのコントロールが見事でした。
守備では高橋祐治選手と高橋秀人選手の高橋コンビが良かったですね。
対人プレーに強く、連携も上手く取れていたと思います。
鳥栖は突出した選手に頼るのではなく、チーム全員で戦っていた感じです。
今日は出ていなかったクエンカ選手が加わると、さらに良いチームになりそうですね。
彼らは残留しそうな感じがしましたね。
次節にむけて
次節は2位の横浜FMとのゲームです。
前半戦は、初めて3-5-2で臨んだ試合でした。
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横浜Fマリノス×松本山雅【J1第16節 2019年6月22日】
マリノスに真っ向勝負を仕掛けましたが、後半80分まで耐えていたのに勝ち点が滑り落ちてしましました。戦術的にフォーメーションを変えて、前半には得点チャンスがあったのにもかかわらず、また1点が遠かった試合でした。ただここ数試合の中ではアグレッシブな試合内容で見ていて面白かったです。
後半35分まで0-0で持ちこたえ、プラン通りだったはず。
しかし、最後はエジカルジュニオ選手に決められて敗戦という内容でした。
ただこの試合、リーグ屈指の攻撃力を持つ横浜FMに守備が機能したのは収穫でした。
次の試合は、横浜FMは逆転優勝に向けて負けられないし、松本にとっても勝ち点で湘南に並ぶために負けられません。
アルウィンで戦うラスト2試合、最高の形で終わりたいものです。
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J1残留への道!松本山雅の悲願TOP15を目指して【2019シーズン】
残り4試合!松本山雅が残留に向けて歩んだ軌跡