3月13日(日)に行われたJ2リーグ 第3節 清水エスパルス vs 松本山雅FC の試合。
前節の横浜FCは、前線からアグレッシブな姿勢が見られ、試合を優位に進められていた。
球際の激しさと、セカンドボールへの執着心が相手を上回っていたと思う。
今節の清水エスパルス戦も、同じサッカーが出来るか、が見どころだった。
J1では、2戦2勝と相性の良い相手だったが、結果は0-0で引き分け。
その試合を監督、選手のコメントを中心に振り返ってみたいと思います。
試合前の監督・選手のコメント
清水エスパルス 小林 伸二監督
『勝つと全然違う。少しずつ自信に変わっている』
サイドハーフと2トップの連係で、
お互いを確認し合ってポジションを取っていくところは、まだまだやらなければいけない。
そこができるようになるとチャンスは増えてくると思う。
→ 今節の相手・松本には昨季J1で2戦して2敗だったが?
モチベーション的には相手が勝っているから、勝てると思ってくる。
こちらは『今季こそ勝つぞ』というモチベーションが高い。
それは面白いところだと思う。
ただ、勝つと全然違う。
負けグセが付いてしまい不安だったと思うが、少しずつ自信に変わっている。
清水エスパルス DF 3 犬飼 智也
『守備陣がゼロに抑えられたら負けることはない』
今節の相手・松本には昨季勝っていない。
前にいたチームなので、負けたくない。
松本に行く前にはあまり試合に出ていなかったが、松本で試合に出続けたから今がある。
良い結果を出したい。
相手は粘り強いし、セットプレーが武器なので、そこは警戒をしなければいけない。
スキを突いてくるチームなので、スキを作らないようにしなければいけない。
自分たち守備陣が(失点)ゼロに抑えられたら負けることはない。
しかも、いまのチームであれば点を取れると思う。
松本山雅FC 反町 康治監督
『昨季はチョン・テセに頼り過ぎていた』
→ 今節の相手・清水の印象は?
年齢層が下がり、若い選手が多い。
だからこそ、“これから”の匂いを感じる。
試合を見ても、そう簡単には勝てない相手だと思った。
人材はそろっており、非常に堅い試合運びをするチームだ。
→ 清水はチョン・テセ、角田らが離脱中だが?
ものは考えよう。
ある意味若手の多いチームにとっては、プラスに捉えられるかもしれない。
昨季はチョン・テセの能力に頼り過ぎていて、そればかりになっていた印象もある。
松本山雅FC MF 15 宮阪 政樹
『自分らの良さを出した上で、相手の良さを消したい』
→ 今節の相手・清水の印象は?
清水は若い選手が多く、フレッシュなチームという印象がある。
勢いに乗らせたら厳しいので、まずは先手を打てるようにしたい。
前節も早い時間に決まったことでリズムを作ることができた。
分析はこれからだが、知っている選手が多い。
自分たちの良さを出すのが前提だが、その上で良いところは消していきたい。
試合内容
試合全体を通して、堅い印象だった。
清水のシュート14本に対して、山雅は3本と思うように攻撃させてもらえなかった。
何度か決定機を作られたが、最後までゴールラインをわらせなかったことは評価できる点だった。
最終ラインの守備意識は高く、安定していた。
- ここから底力を出すとき
- バイタルでのファーストディフェンスを早く
- クロスは有効で攻撃はプラン通り
しかし、オビナ選手がケガでいないため攻撃に迫力がない。
山本選手、石原選手も守備での貢献度は大きいが、その分攻撃に移ったときのパワーが半減してしまっている印象がある。
なかなか前線でボールが収まらないので、後ろの選手が攻め上がることが出来ていない。
山本選手にはなんとか前線で起点になってほしい。
こういう状況だからこそ、セットプレーで得点を奪えると試合を楽に進められると思う。
https://youtu.be/qJHrVnAsExI
試合詳細 | 合計 | 前半 | 後半 |
シュート | 3 | 2 | 1 |
FK | 12 | 5 | 7 |
直接FK | 10 | - | - |
間接FK | 2 | - | - |
コーナーキック | 3 | 1 | 2 |
ゴールキック | 10 | 5 | 5 |
PK | 0 | 0 | 0 |
オフサイド | 2 | 1 | 1 |
試合後の監督・選手のコメント
清水エスパルス 小林 伸二監督
『最後のところの精度は、意識してやらせることが必要』
山雅は、J1にいただけあってプレスが速かったなと思う。
ちょっと入りは悪かったが、うまくボールは回せるようになったと思う。
守備に関しても、切り替えが速くできたと思う。
あとは3分の1のところ(アタッキングサード)で、うまく縦パスが入ったときに、個人からグループになるのにコミュニケーションが足りない。
事前にそういう情報を入れておくというのは必要かなと思う。
決定機がいくつかあるから…プレスで力が入って(ボールを)取って飛び出していると思うが、最後は力を抜いてシャープに蹴れるというのが必要かなと思う。
最後のところの精度は、すぐに変わることではないだろうが、意識してやらせることが必要だと思っている。
なかなかホームで勝てないので、次の札幌戦に向けて良い準備をして、ホームで勝ちたいと思う。
清水エスパルス MF 7 本田 拓也
『良いサッカーをしていても勝たなかったら意味がない』
→ 良い場面もあったが?
入っていないし、良いサッカーをしていても勝たなかったら意味がない。
ゲームの作りだけじゃなくて、クロスとかラストパス、フィニッシュとか最後の部分の精度をもっと上げていかないと、守備を固められたときには厳しいかなと。
特にホームでやるときは、相手が前に出て来ることはあまりない。
だから、こういうサッカーになりやすいし、こうなったときに、いかに精度を上げていけるかだと思う。
松本山雅FC 反町康治監督
『勝ち点3を持って帰れれば一番良かったが』
非常に良いゲームだったかなと思う。
お互いに自分たちのスタイル、良さを出し合ったゲームだった。
最後は少し押された感はあるけど、そうは言っても最後の10分をしのぎ切ったところは今後につながると思う。
持てる力を発揮したゲームだったと思う。
もちろん、勝ち点3を持って帰れれば一番良かったが、清水は非常に統制されているチームなので、なかなかペナルティーエリアまでボールを運べなかった。
アウェイにもかかわらず、われわれを応援してくださった、たくさんのサポーターには感謝している。
松本山雅FC GK 1 シュミット ダニエル
『このチームはやりやすいし、守りがいもある』
厳しい展開になることは試合前から予測していたし、集中しながらもあまりピリピリし過ぎず、良い緊張感で臨むことができた。
個人的にはキックミスが2本くらいあったので、そこをなくせばなお良かったと思う。
→ 開幕から3試合を消化して
ここまでPKの1失点のみなので、これからも今までどおりやっていければ。
このチームは選手全員の守備意識が高いので、自分としてもやりやすいし、守りがいもある。