4月3日(日)に行われたJ2リーグ 第6節 V・ファーレン長崎 vs 松本山雅FC の試合。
前節の山口戦は、先制し、逆転したがアディショナルタイムで追いつかれ、3-3の引き分けだった。
5試合を終わって、1勝2分け2敗の12位とスタートダッシュに失敗している状況。
今節の長崎戦は、対戦成績でいまだ負けなしの相手だった。
それだけに4試合ぶりの勝利を期待していたこの試合の結果は1-1の引き分け。
その試合を監督、選手のコメントを中心に振り返ってみたいと思います。
試合前の監督・選手のコメント
V・ファーレン長崎 高木 琢也監督
『本当にサッカーが好きなんだなと分かる監督』
→ 今節の相手・松本の反町監督について
海外、国内問わずサッカーをよく見ているし、本当にサッカーが好きなんだな、と分かる監督。
勝負師的なしたたかさも持っているし、年齢も僕より上なので、尊敬している(笑)
今回の試合は、ミラーゲームだから、互いにギャップを作ろうと駆け引きも含めた楽しさが、反町監督との試合にはある。
V・ファーレン長崎 MF 16 田中 裕人
『松本は高さを生かしてくる』
松本は、高さを生かして勝負してくると思う。
セカンドボールを取るのも速いチームだし、長いボールが来たときに単純にはじき返しても、拾われてしまって押し込まれるだけだと思う。
それだけは避けたいので、相手のマークに厳しく行って、リスクマネジメントをしっかりやっていきたい。
松本山雅FC 反町 康治監督
『長崎は非常に粘り強いサッカーをする印象』
今節の相手・長崎の印象は?
昨季は、昇格プレーオフに進出したチームだけあり、もちろん強敵だ。
非常に粘り強いサッカーをするという印象がある。
ただ現在は、養父がけがをしているという事情もあって、ボランチのピースが足りていないように思う。
それは、ウチも同じだけど(苦笑)
けが人ばかりだ。
松本山雅FC DF 4 飯田 真輝
『山口はすごく走る良いチームだった』
→ 前節の山口戦を振り返って
結果は別にして、山口はすごく走る良いチームだった。
セットプレーやパワープレー以外のゴールを挙げて勝ち切れれば良かったが、そこはチームとしての成長が必要。
ポゼッションを高めるサッカーの完成度を上げつつ、その流れからゴールを挙げないといけない。
ピッチの中での会話を含めて、詰めていきたい。
試合内容
今節は、那須川選手が今季初スタメン。
アントラーズから新加入の高崎選手が即スタメン。
高崎選手は先週オファーを受けて、即断で山雅に加入してくれました。
まさか、このタイミングで補強が成功するとは思っていませんでした。
ありがたや~
年度 | クラブ | リーグ | リーグ戦 | 得点 |
2008 | 浦和 | J1 | 2 | 0 |
2009 | 水戸 | J2 | 46 | 19 |
2010 | 浦和 | J1 | 5 | 1 |
2011 | 浦和 | J1 | 15 | 2 |
2012 | 甲府 | J2 | 27 | 5 |
2013 | 徳島 | J2 | 25 | 2 |
2014 | 徳島 | J1 | 30 | 7 |
2015 | 鹿島 | J1 | 13 | 0 |
2015 | 山形 | J1 | 9 | 0 |
2016 | 鹿島 | J1 | 0 | 0 |
通算 | 日本 | J1 | 61 | 10 |
日本 | J2 | 98 | 26 | |
総通算 | 159 | 36 |
試合開始直後は、お互いにロングボールの蹴り合いでボールが落ち着かない展開でした。
山雅は、新加入の高崎選手をターゲットに攻撃を仕掛ける。
前半9分
GKダン選手からのロングボールを高崎選手が競ると、こぼれ球を工藤選手が拾う。
そのまま冷静にループシュートを放つと、シュートはゴールに吸い込まれ山雅先制!
工藤選手のゴールは259日ぶり。
2015年7月19日の鹿島戦以来のゴールを決めてくれました。
喜んだのもつかの間、前半13分。
長崎の永井選手に決められる。
毎度のことながら、先制直後の失点。
わずか4分で同点となる。
その後、サイドからのクロスで得点を狙うが、精度が今一つで決定機にはならない。
繋ごうとする意識はあるが、ゴール前で宮阪選手と當間選手がパスミス。
一気にピンチになる場面もあった。
- ディフェンスの時にポジションを怠らない
- ビルドアップを工夫する
後半は、山本選手と高崎選手が2トップ気味だったのか。
工藤選手がトップ下のような形で攻撃を仕掛けていました。
しかし、なかなか長崎の守備ブロックを崩すことが出来ない。
後半45分
右からのコーナーキックをフリーの飯田選手が頭で合わせるもGKに防がれる。
試合は、そのまま終了。
https://youtu.be/_Pjye58tpwE
試合詳細 | 合計 | 前半 | 後半 |
シュート | 15 | 8 | 7 |
FK | 16 | 7 | 9 |
直接FK | 16 | - | - |
間接FK | 0 | - | - |
コーナーキック | 8 | 5 | 3 |
ゴールキック | 9 | 6 | 3 |
PK | 0 | 0 | 0 |
オフサイド | 0 | 0 | 0 |
4試合ぶりの勝ちを期待したが、結果は引き分け。
反町監督のコメントにもあったようにけが人だらけなのが痛い。
山本選手、喜山選手も足(もも)にテーピングを巻いているし、早くも満身創痍か。
新加入の高崎選手は、良い動きをしていたと思う。
後半DFの裏をとって、ボールを呼び込みゴール前まで行った場面は特徴が出ていたと思う。
やっぱり中盤でパスを回していても、FWがボールを引き出す動きをしないとシュートまでいくのは難しい。
足元ばっかりだと狙われて、奪われて、カウンターになる。
あとは、オビナ選手が戻ってきたときにどう使うか。
高崎選手のシャドーはどうかな?
あの高さでDFの裏を取れると面白い気がする。
オビナ選手と共存できれば脅威だけど、戦術的にパスサッカーではなそうかな。
オビナ&高崎のツインタワー+飯田でクロス放り込み戦術が現実的な気がする。
けが人が戻ってくるまでに勝ち点をどれだけ稼げるかがポイントですね。
試合後の監督・選手のコメント
V・ファーレン長崎 高木 琢也監督
『内容的にはかなりやれたと感じている』
今日のゲームでは、アグレッシブさを出せたのではないかと思う。
内容的に言えば、今日のメンバーや試合の組み立てを考えると、かなりやれたと感じている。
ただ、その中で先に失点してしまったのは大きかったし、われわれにとっては痛かった。
後半に少し松本にペースを握られてしまった部分はある。
しかし、よくロングボールにも対応していたし、選手たちは良いゲームをしてくれた。
これを継続できるように、次のゲームへ準備していきたいと思う。
→ 今季初スタメンとなった前田について?
僕のやり方をよく分かっていて何をやるべきか分かっている選手。
トレーニングでも普段はCBとして起用されることが多くて、今季はボランチでは余りプレーしていないが、今日はよくやってくれたと思う。
→ 今季初出場の木村について?
今季、初めての出場ということで彼には試合前に『前半でつぶれてもいい』と言って送り出したが、よく70分過ぎまで持ってくれたと思う。
動きの質も良かったし、今後、彼には期待したいと思う。
→ 好調さを見せた中村慶太について
良かったと思う。
攻撃のアクセントになっていた。
彼とマッチアップになった那須川とは、僕が東京Vで監督だったときの選手なので、僕が知っている彼の情報を中村には伝えた。
今日は普段と違うサイドでの起用ということで、アップダウンが多くて疲労があったと思うが、よくやってくれた
V・ファーレン長崎 MF 20 中村 慶太
『1対1の場面では自信を持ってしかけていった』
自分の武器であるドリブルを生かしてプレーした。
同点ゴールのシーンは、得点を決めた永井さんの動きが良かったと思う。
大学時代からサイドのポジションでプレーしているし、監督からも『しかけろ』と言われていたので、1対1の場面では自信を持ってしかけていった。
ただ、サイドの守備はまだ十分ではない点があって、自分のミスからピンチになったシーンもあったので、修正して次の試合へ備えたいと思う。
松本山雅FC 反町 康治監督
『路線変更するのではなくやっていきたい』
ゲームはどちらに転んでもおかしくない試合で、お互いに横からのボールでフィニッシュという展開。
ウチはそれで一つやられてしまった。
あとは、セットプレーもお互いストロングなところで、ウチもしっかり対策して、向こうも従来とは違う顔で勝負してきたことで、ゴールを奪うことはできなかったと。
やっていること自体は、新加入の高崎も含めて、チームとして目指しているモノはできていると思うので、継続してやっていきたい。
勝ち点3が取れないから路線変更するのではなく、強い信念の下、やっていきたい。
全体的に中盤でのボールの動かし方などは悪くないが、最後のところは当然、相手も整っているわけで、そこで何ができるかということにこだわりを持って、また来週からやっていきたい。
松本山雅FC FW 29 高崎 寛之
『連係や戦術はもっと良くなると思う』
久しぶりの公式戦でのスタメンだったので、試合勘はまだ悪かったかもしれないが、自分のやるべきことをやろうと思った。
得点するまでは流れも良かったが、失点してからは押し込まれて距離感も悪くなった。
監督からは『相手どうこうよりも、自分たちのやることは変わらない』という話もされたし、連係や戦術なども試合をやっていくうちにもっと良くなると思う。
週明けからのトレーニングで早くフィットしていきたい。