5月3日(火)に行われたJ2リーグ 第11節 松本山雅 vs セレッソ大阪の試合。
前節の愛媛戦は、ミラーゲームとなり堅い試合だった。
お互いにゴールを奪うことは出来ずに0-0の引き分け。
ホーム5試合目となる今節は、ジーニアス柿谷ようするセレッソ大阪。
この先の順位にも影響するであろうこの試合の結果は0-1で敗戦。
その試合を監督、選手のコメントを中心に振り返ってみたいと思います。
目次
試合前の監督・選手のコメント
松本山雅FC 反町康治監督
『やはり一人ひとりを見ると、すごい』
今節の相手・C大阪の個々の選手に目を移すと?
やはり一人ひとりを見ると、すごい。
柿谷は言わずもがなだが、ブルーノ・メネゲウもやることは限られるようだが、面白いプレーをする選手だと思う。
今日のC大阪U-23のメンバーを見ると、いつも出ている清原らを使ってきていないので、ガラッと代えてくる可能性もなくはない。
松本山雅FC MF15 宮阪政樹
『目の前の試合に一戦一戦全力を尽くす』
今節の相手・C大阪が現在2連敗中で、勢いでは松本に分があるのでは?
相手が未勝利の金沢などであれば、メンタル面でも難しくなるかもしれない。
でも、この試合ではあまり変わらないと思うし、スキを作らない戦いをできれば。
まだ10試合しか終わっていないし、僕が山形で1年目のシーズンでは前半戦を首位で折り返したが、後半戦に失速して最終順位は10位だった。
いまは目の前の試合に一戦一戦全力を尽くしたい。
セレッソ大阪 大熊清監督
『セットプレーとカウンターのケアはJ2では欠かせない』
ボールを持っているから優勢勝ちということもサッカーにはないし、持っていることによってカウンターのリスクもある。
セットプレーとカウンターのケアはJ2では欠かせない。
今節の松本戦に臨むにあたって、あらためてそこは重要。
松本もセットプレーとカウンターに加えて新たなサッカーを積み上げているようだけど、守備ではある程度引いてくると思う。
ダイレクトプレーやGKとDFの間に枚数をかけることも含め、判断と勇気を持って攻めたい。
セレッソ大阪 FW8 柿谷曜一朗
『昇格が決まるまで勝ち続けていくだけ 』
今節・松本戦について
GWでの試合で、松本のサポーターも大勢入ると思うけど、その中でも自分たちは勝っていかないといけない。
前節の京都戦で今季も10試合が終わったけど、一区切りということではなく、昇格が決まるまで自分たちは勝ち続けていくだけだと思う。
試合内容
前半に風上を選択した山雅は、序盤から積極的な攻撃を仕掛ける。
前半20分までは山雅の攻撃の時間だった。
一方のC大阪は、風下にいることもあり、無理に攻めようとしない。
風の影響を受けにくい、グラウンダーのパスでボールを回す。
山雅のペースで試合が進んでいた前半25分。
左サイドをC大阪杉本選手が抜け出す。
そのクロスをペナルティエリア内でリカルドサントス選手が折り返す。
そこに待っていたのが、C大阪キャプテンの柿谷選手。
抜群の反応でジャンピングボレー。
セレッソ大阪が1点を先制する。
山雅は、同点を目指して攻め続けるも得点は奪えず前半終了。
- 悪くない展開、最後のアタッキングエリアチャンスを作れ。
後半も山雅が攻めて、C大阪がカウンターを狙う展開となる。
後半21分
この日一番の決定機が訪れる。
宮阪選手からのクロスを石原選手が頭で折り返す。
そのボールに山本選手が反応するも、シュートはGKが正面でキャッチする。
その後もパワープレーでなんとか1点を奪いにいくもシュートは決まらず。
そのまま試合終了。
上位対決はC大阪に軍配があがった。
試合詳細 | 合計 | 前半 | 後半 |
シュート | 10 | 4 | 6 |
FK | 13 | 4 | 9 |
直接FK | 11 | - | - |
間接FK | 2 | - | - |
コーナーキック | 10 | 7 | 3 |
ゴールキック | 14 | 4 | 10 |
PK | 0 | 0 | 0 |
オフサイド | 2 | 1 | 1 |
試合は、完全に山雅のペースでした。
しかし、C大阪の個人スキルの高さ、プレー精度の高さにやられた印象です。
失点シーンは、C大阪の前線の3人に"点"で合された形でした。
山雅のDFも人数は足りていたが、誰一人プレッシャーをかけることが出来ていなかった。
ボールは右から左へ、左から柿谷選手へ、シュートまで流れるようなボール運びでした。
まさにジーニアス柿谷らしいゴールでした。
5月一発の試合は、黒星スタートとなった山雅。
ただ、この先讃岐、町田と上位チームとの対戦が控えている。
札幌、C大阪に離されないためにも勝負の5月になりそうです。
試合後の監督・選手のコメント
松本山雅FC 反町康治監督
『あまり負けた気のしない敗戦だった』
残念ながら試合に勝てずに責任を感じている。
試合には負けたが、あまり負けた気のしない敗戦だったと思う。
ただ、サッカーにおいては勝敗が一つの判断基準なので、その意味でも責任を感じている。
それと同時に、やっていることは間違いないなと思えた試合でもある。
選手たちは非常に悔しがっていたが、『アウェイでは、これ以上の点差で勝とうよ』という話をした。
ロッカーでも下を向いていたが、下を向くような試合ではないと思うし、ネガティブになるような試合でもなかった。
終始、主導してやれたこともうれしく思っている。
まあ、そういうときに点を取れるのが強いチーム。
そこの甘さが少しあるのは今季の気になるところではあるので、検証してやりたいと感じている。
松本山雅FC GK1 シュミットダニエル
『みんながボールを見てしまった』
失点場面は向こうの11番(リカルド・サントス)にボールが入ったときに、みんながボールを見てしまったことで、ああなったと思う。
難しいところだが、最後のマークは責任を持って見ることを突き詰めないといけない。
今日は風がかなり強く、守りづらかった部分もあるのでは?
GKがミスをしたら終わり。
やりづらいと言えばやりづらいが、より集中して守れば大丈夫だと思う。
セレッソ大阪 大熊清監督
『相手の最大の特長に対応できたことが勝利につながった』
アウェイだけど、サポーターとともに最後まで戦うことができた。
相手も気持ちが入って、ウチも最初は風下でなかなかリズムが出ない中、耐えて耐えての先制点だった。
もう少しグラウンダーでつなぎたかったけど、風が思った以上に強くて、うまくいかなかった。
それでも、耐えるべきところは耐えて、選手はよく頑張った。
何と言っても、相手の最大の特長であるセットプレーと長いボールへの対応について、選手個人、グループ、チームとしてできたことが、今日の勝利につながった。
向こうは途中でグラウンダーで勝負するタイプの選手を入れてきたけど、ウチも交代選手を含めてマネジメントしてくれた。
ただ、追加点を取れる場面があった。
それをきちっとつないで決め切ることが、さらに必要。
あとから入った選手もスムーズに試合に入ってくれて、気持ちの入った試合をやってくれた。
これを続けていきたい。
セレッソ大阪 FW8 柿谷曜一朗
『後ろがしっかりゼロで抑えてくれたからこそ』
得点場面について
あまり覚えていないけど、うまく入って良かった。
ゴール前にブルーノ(・メネゲウ)も入って、人数を掛けることができていた。
得点という面でチームに貢献できて良かったと思う。
だけど、後ろがしっかりゼロで抑えてくれたからこそ勝てた。
ただ、これからもまだまだ試合は続くので、今日の1勝もシーズンの中の1勝と考えて、次に向けて頑張ります。