8月21日(日)に行われたJ2リーグ 第30節 レノファ山口FC vs 松本山雅FCの試合。
前節のC大阪戦は、パウリーニョ選手の地を這うミドルシュートで勝利し、『6ポイントゲーム』を制した。
2位の座を死守したとともに勝ち点差6で首位の札幌を追いかける。
今回の相手山口には、前回対戦時3失点を喫した相手。
これは今季最多失点。
アウェイ2連戦となったこの試合の結果は0-0の引き分け。
その試合を監督、選手のコメントを中心に振り返ってみたいと思います。
試合前の監督・選手のコメント
レノファ山口FC MF 8 島屋 八徳
『苦手にしている3バックを攻略できるかがカギ』
松本戦はホームなので、しっかり良い準備をしたい。
苦手にしている3バックなので、攻略できるかがカギになると思う。
早い段階で先制できればなと思う。
前回の対戦(第5節/3△3)はシーズンの早い段階だったので、いまはお互い別チームだと思ってやったほうがいいなと思う。
レノファ山口FC DF 21 廣木 雄磨
『みんなで攻撃を共有して、崩せるようにしたい』
→ 今節の松本は3バックだが?
セレッソのときも同じようにやられてうまく崩せなかった。
そうなったときにどうするかは、練習である程度のことは分かっていて、対策を練っている。
3バックで引いたときは何となく分かるので、みんなで攻撃をもうちょっと共有して、崩せるようにしたい。
松本山雅FC MF 14 パウリーニョ
『本当に面白い試合になると思う』
→ 今節の相手・山口の印象は?
この試合は本当に面白い試合になると思う。
山口はほかのチームとは違うプレースタイルで、勇気があるチームと言っていい。
ポゼッションサッカーをしてくる相手なので、自分たちの力を試す良い機会だと思う。
松本山雅FC MF 23 工藤 浩平
『相当暑いと聞いているので、怖い(苦笑)』
→ 今節の山口戦に向けての意気込みは?
相手どうこうというのはないが、前回対戦時(第5節/3△3)は引き分けているだけに、絶対勝ちたい。
ただ相当暑いと聞いているので、怖い(苦笑)。
コンディションを整えて臨みたい。
→ この時期のコンディション調整の方法は?
特別に気を付けていることはないが、食事などはしっかり摂らないといけない。
また練習後のアイスバスなどは血行を良くするので、回復が早まる。
他チームにいたときは強制だった。
試合内容
試合は、山口のボールでキックオフ。
山雅のスタメンは、パウリーニョ選手が3試合連続の先発出場。
工藤選手と飯尾選手が2試合ぶり、安川選手が7試合ぶりの先発に復帰となった。
前半2分
ハーフウェーライン付近でFKを獲得する。
キッカーの喜山が左足でペナルティエリア内にボールを送るも、高崎が相手を押してしまい、ファウルの判定となる。
前半8分
工藤選手が反転してからペナルティエリア右で左足を振り抜く。
しかし、枠をとらえられない。
前半9分
山口GK庄司選手のバックパスを村上がキックミス。
安川選手が即座に反応してペナルティエリア内でシュートを放つも、ゴールの左にそれてしまう。
前半10分
岩間選手がペナルティエリアの外からミドルシュートを放つも、山口GK村上選手にキャッチされる。
前半12分
パウリーニョ選手のパスを受けた工藤選手が、浮き球のパスをペナルティエリア内に送る。
高崎選手がヘディングで落とすも、石原選手はボールに触れられず。
前半19分
右CKを獲得。
キッカーのパウリーニョが右足でクロスを入れるも、中で味方のファウルを取られてしまう。
前半21分
右サイドに流れた高崎選手が敵陣深くから右足でクロスを上げるも、小池にクリアされる。
前半25分以降、山口が持ち味のショートパスで山雅の陣内に攻め込んでいく。
守備に追われる山雅。
前半39分
FKを獲得。
キッカーのパウリーニョ選手が右足で左から浮き球のパスを送るも、山口GK村上選手にキャッチされる。
前半43分
石原選手がペナルティエリア左から左足でシュートを放つも、山口GK村上選手にはじかれてしまう。
主導権を握られたまま前半終了。
スコアレスで前半を折り返す。
- ディフェンスとシャドーの関係を明確にしよう
- 複雑に考えず、シンプルに物事を考えよう
山雅のキックオフで後半開始。
後半4分
當間選手の縦パスが攻撃のスイッチに。
石原選手が左サイドに展開すると、安川選手が左足でクロスを上げる。
しかし、精度を欠いてシュートまで持ち込めず。
後半12分
石原選手が右サイドの敵陣深くから右足でクロスを供給するも、ファーサイドで小池にクリアされる。
後半14分
敵陣浅い位置でFKを獲得。
キッカーの喜山選手が左足で浮き球を送る。
反応した右から當間選手がヘディングでパスを出すも、シュートにはつながらない。
後半18分
FKを獲得する。
キッカーの喜山選手が左足で浮き球のパスを送ると、飯田選手がペナルティエリア右でヘディングのパス。
中央で安川選手が飛び込むも、得点を奪えない。
後半22分
20石原OUT→19山本IN
後半25分
飯尾選手が右サイドの敵陣中央から右足でクロスを入れるも、ゴールに結び付かず。
後半28分
飯尾選手が右サイドの敵陣深くから右足でグラウンダーのクロスを入れるも、シュートには持ち込めない。
後半30分
33安川OUT→16鐡戸IN
鐡戸選手は17試合ぶりの出場
後半31分
山本選手のプレスで山口DF廣木選手からボールを奪うと、飯尾選手がペナルティエリア右から右足でクロスを上げる。
ファーサイドで高崎選手が合わせるも、枠をとらえられない。
後半37分
高崎選手がペナルティエリア左から左足でシュートを放つも、ゴールの右に外れてしまう。
後半42分
山本選手がペナルティエリア右でシュートを放つも、至近距離で山口GK村上選手にブロックされてしまう。
後半45分
29高崎OUT→39三島IN
後半48分
左サイドの敵陣中央でFKを獲得。
キッカーの鐡戸選手が右足でクロスを供給するも、シュートにはつながらない。
0-0で引き分けに終わった。
https://youtu.be/yqGIkF5Jtq0
試合詳細 | 合計 | 前半 | 後半 |
シュート | 8 | 4 | 4 |
FK | 14 | 7 | 7 |
直接FK | 13 | - | - |
間接FK | 1 | - | - |
コーナーキック | 3 | 2 | 1 |
ゴールキック | 11 | 6 | 5 |
PK | 0 | 0 | 0 |
オフサイド | 1 | 0 | 1 |
試合を通して、山口が自分たちのやりたいように攻めていた。
これを山雅は跳ね返すばかりで、攻撃に切り替えることがなかなかできなかった。
終盤に訪れた2度の決定機も高崎&山本が見事に外し、唯一の得点チャンスを逃した。
シュートが枠に飛ぶ確率が低いのに、シュート回数が減れば、それだけで得点機会が失われる。
決めるべきところで決めないと試合には勝てない。
試合後の監督・選手のコメント
レノファ山口FC 上野 展裕監督
『守備陣が最後まで体を張ってよく守ってくれた』
6000人を超えるお客さんに集まっていただきありがとうございました。
夏休みで子どもたちの声も多く聞こえた。
ありがとうございました。
結果についてはフェアな結果だと思うが、本当の決定的な機会は松本山雅の方が多かったんじゃないでしょうか。
そうは言ってもわれわれも何回も決定機を作ったし、危ないピンチもあったが、守備陣が最後まで体を張ってよく守ってくれたと思う。
引いた相手に対して点を取ることができたら良かったが、それはどの世界でも、どの国でも難しいことではあるので、そこに自分たちの課題を置きながら練習に励んでいきたいと思う。
→ どういうところに重点を置いて試合に臨んだのか?
前回はセットプレーやパワープレーでやられた部分があったが、今回はそれはなかったので、良かったと思う。
同じようにわれわれのコンセプトは変わらないし、それに対して前回は3―3だったが、攻撃も守備もわれわれは成長していると感じた。
→ 今後も引いた相手が出て来ると思う。崩し方についてはどういうところがカギになるか?
それは練習していくし、もっと簡単に言うとバリエーションを持ってやることだと思う。
→ 天皇杯や次のリーグ戦に向けての準備は?
天皇杯に向けても最善の準備をするし、しっかり練習を積める期間もあるので、もっと練習を積んで、先ほど言われたように引いた相手に対して得点できるようになりたい。
レノファ山口FC FW 32 中山 仁斗
『チャンスで決めることができれば良かった』
前回は3-3で打ち合いだったが、今節はホームで相手も気持ちが入っている中で難しい試合だった。
結果的に0-0で引き分けてしまったが、チャンスが何回かあったので、決めることができれば良かったなと思う。
前半はパスを回していて、相手も後半は疲れるだろうと思っていたし、チャンスも増えたが、決定力不足で決め切る力がまだなかったのかなと思う。
松本山雅FC 反町 康治監督
『ストロングなところを出せなかった』
高温多湿の中、よくやってくれたと思う。
前節のC大阪戦と同じようなコメントになっちゃうけど。
2-0で勝てた試合と言えるし、0-2で負けた試合とも言える。
裏腹のような試合だった。
どちらかが先制点を取れれば、かなり優位に進めるような試合だったと思う。
ウチはけが人が多くて、内容も後手を踏んだが、試合前から後手を踏んでいたような状況だった。
その意味ではこの中断期間は、リーグ的に見るとリフレッシュできるのかなと思っている。
われわれとしてはストロングなところを出せなかったので、残念だが、そういう試合もあるなと割り切って松本に帰るしかないかなと思っている。
松本山雅FC DF 16 鐡戸 裕史
『失点は絶対にしてはいけないと意識して入った』
→ 17試合ぶりのリーグ戦出場について
どこかで点を取らないと、こういう難しい試合で勝つことはできない。
逆に失点は絶対にしてはいけないと意識して入った。
準備はしっかりできていたので、ゲームにもすんなりと入れたと思う。
ただ、FKのチャンスが二回あったが、2本目はニアに引っかけてしまった。
ああいうところをベテランとしてはチャンスメークしないといけなかったのが反省点