松本山雅

J1-2nd-第17節 横浜F・マリノス×松本山雅マッチレポート

11月22日(日)に行われたJリーグ公式戦2ndステージ第17節 横浜F・マリノス vs 松本山雅FC の試合。

前節の神戸戦は、前半42分に阿部選手のヘディングシュートで先制するも、終盤に2失点を喫してしまい、1-2で敗北。

同15位との勝点差は6のままとなり、降格が決定した。

この試合は、山雅にとってJ1最終戦。

2015年シーズンの集大成とも言えるこの試合、結果は0-0で引き分け。

その試合を監督、選手のコメントを中心に振り返ってみたいと思います。

試合前の監督・選手のコメント

横浜F・マリノス エリク モンバエルツ監督

『前回はゲームプランがうまくいった』

松本はしっかり守備を固めてプレスを掛けて来る。

フィジカルを強調しているが、しっかりとしたクオリティーを持っている。

でも、得点と失点のバランスが悪くて、セカンドディビジョン(J2)に降格する。

前回の対戦(1st第13節/3〇0)はうまくいったゲームの一つ。

われわれはスピードあるプレーができたし、美しいゴールもあった。

だからといって簡単な相手ではない。

前回はゲームプランがうまくいって先制できたので、今回も同じようにいければいい。

横浜F・マリノス MF 6 三門雄大

『自分たちのサッカーを貫いて勝つ』

前節の鹿島戦も、あと天皇杯(ラウンド16)の神戸戦も、サポーターを悲しませてしまう結果に終わった。

だから最後は勝って、みんなで笑って終わりたい。

勝ったからといって何かを得られるわけではない。

でも、ここで仮に負けて公式戦3連敗でシーズンが終わると、後半戦に良いリズムで戦えていたことが記憶から消えてしまう。

あとは来季に向けての土台をしっかりさせるという意味でも、自分たちのサッカーを貫いて勝つことが目標になる。

松本山雅FC 反町康治監督

『恥ずかしい試合はしたくない』

→ あらためて今節・横浜FM戦の位置付けは?

恥ずかしい試合はしたくないし、アウェイにもかかわらず、こんな状況でも多くのサポーターが応援をしてくれる。

今週の練習前から

『本当にありがたいし、普通だったら誰も応援してくれないぞ。今季を締めくくる意味でもその声援に応えないと』

とはずっと話してきた。

松本山雅FC FW 10 塩沢勝吾

『マツさんも見てくれていると思う』

→ 今節・横浜FM戦への意気込みは?

今季これまでやってきたことを、日産スタジアムで表現したい。

今季の結果には当然悔しい気持ちが強く、それを来季につなげるためにも良い試合をしないと。

マツさんも見てくれていると思うし、100%出し切りたい。

このメンバーでできるのもこれが最後になるし、一丸となってやっていければ。

試合内容

J1最終戦、マリノス、山雅のファン・サポーターが4万人以上集まった日産スタジアム。

山雅のファン・サポーターも1万人近く集結していた。

素晴らしい雰囲気の中で試合開始された。

試合は、序盤からマリノスに攻め込まれる展開となる。

オビナ選手がいないことで、パスワークとハードワークで食らい付く。

しかし、中村選手や小林選手に右サイドから効果的にクロスを入れられ、好機を演出される。

フリーキック、コーナーキックでも中村選手に何度となく質の高いボールを入れられて、見せ場を作らせてしまう。

この試合、山雅に無くて、マリノスにあるもの。

それは、20m以上のパスの精度だと感じた。

マリノスは、正確にサイドチェンジを行い、山雅のディフェンスは走らされた。

技術の差がはっきりと分かるほど、何度も繰り返された。

マリノスは、山雅のディフェンスを個の強さではね返し、力の差を見せつけてゲームを支配する。

その後もセットプレーからのチャンスを多く作り、一方的に押し込む展開となる。

しかし、山雅も最後の意地を見せ、体を張った守備でゴールを死守。

勝点1を分け合う結果となった。

試合後の監督・選手のコメント

横浜F・マリノス エリク モンバエルツ監督

『勝つにはゴールが必要』

今日は特に、後半はわれわれがゲームを支配していた。

最後、得点を挙げることが難しかった。

相手GKも素晴らしいストップをしていた。

内容にはある程度満足しているが、リアリズムを出せなかったことが残念だった。

勝つにはゴールが必要。

下がったブロックから点を奪えなければ、トップ争いは難しい。

1stステージは良いスタートを切れず、スタイルができていなかった。

中村もラフィーニャもプレーできなかった。

予想していたメンバーではないチームでトレーニングする必要があった。

2ndステージは、良いパフォーマンスで3カ月戦えた。

バランスも良く、リーグのトップディフェンスとして戦えた。

まとめると全体をとおして良いパフォーマンスだったが、もう少し力が必要になる。

タイトルを獲るには、最低でもあと10点必要。

同じような守備を発揮して、あと10点を取れればタイトルを争える。

今日の試合が今季を象徴していた。

得点を決めなければいけない。

客観的に見て、われわれを苦しめたのはラフィーニャがけがでいなかったこと。

その負担すべてが(伊藤)翔にかかってしまった。

サイドのアデミウソンと(齋藤)学はもう少し得点できたと思うが、ある程度の得点を決めた。

多くのけが人がチームに影響を与えた。

横浜F・マリノス FW 39 アデミウソン

『今年一年で何かを残せたら良かった』

日本でプレーして素晴らしい一年だった。

クラブにも日本のサポーターにも感動した。

周りには感謝することばかりで、多くのことを得た一年だった。

サポーターからのメッセージを見て、感謝の気持ちがこみ上げた。

常に一緒にいてくれて、感謝の気持ちしかない。

これから先のことは分からない。

ただ、今年一年で何かを残せたら良かった。

後半戦は、チャンピオンに値する良いサッカーができたと思う。

松本山雅FC 反町康治監督

『やはりJ1でやってきた証を示したかった』

この試合を、来季にどうつなげようと臨んだ?

この一戦を来季につなげるのであれば、例えば一番若い選手を使うことも可能だが、僕はそう捉えていない。

今季の集大成として、選手間の競争で勝ち上がった者を重宝する。

そういうスタンスで僕はやってきた。

やはりJ1でやってきた証を示したかったし、こういう結果になったけど、自分たちはまだ生きているよと。

その意味では非常に良い形でゲームに入れて、モチベーション高く挑めたと思う。

それには、こうした素晴らしい環境のスタジアムとサポーターが、働かざるを得ないような良い雰囲気を醸し出してくれたと思う。

良いところも悪いところも出た試合だったが、前半のような狙いのあるようなゲームを増やしていかないと、と考えていた。

その意味では来季につながるかもしれないが、あくまで今季の締めくくりという範疇でやってきたつもり。

松本山雅FC FW 39 阿部吉朗

『力不足で手助けできなかった悔しさはある』

今季を振り返って厳しい試合も続いたけど、僕自身J1で反町監督を手助けしたいと思って、松本に来たので、力不足でそれができなかった悔しさはある。

でも、サポーターの皆さんが最後まで応援してくれて、本当に(クラブに)誇りを持っているんだということが伝わってきた。

それが選手にも伝わってきて、ファンじゃなくて、本物のサポーターだと感じた。

 

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