4月29日(金)に行われたJ2リーグ 第10節 愛媛FC vs 松本山雅FC の試合。
前節の群馬戦は、工藤選手と山本選手のゴールで2点をリードするも、後半1点を返される。
終盤にかけて劣勢に回ったものの、なんとか2-1で勝利。
9試合を終わって、4勝3分け2敗と暫定順位4位と上位に食い込んできた。
4連勝を狙う今節の愛媛戦。
今節の愛媛は、玉林選手やパク選手もいて山雅のやり方は熟知している。
それでも、GWの連戦一試合目となるこの試合、結果は0-0の引き分け。
その試合を監督、選手のコメントを中心に振り返ってみたいと思います。
試合前の監督・選手のコメント
愛媛FC 木山 隆之監督
『チームも進化しているように見える』
松本は、自動昇格でJ1に上がったチーム。
昨季はJ1で勝てなかったとは言っても、1年間そこで揉まれた経験で得た力もある。
その中で足りなかったことを求めて少しモデルチェンジをしてきている。
試合を見る限り、一人ひとりの力はある。
チームも進化しているように見える。
ボールをつなぐようになった。
松本と言えば長いボールを入れて、前線が競って守備でプレッシャーを掛ける印象はあったけど、いまはボールもよく動いている。
愛媛FC DF 3 玉林 睦実
『古巣を意識しないと言ったらウソになる』
→ 今節は古巣・松本が相手だが?
意識しないと言ったらウソになるけど、意識して硬くなっても良いプレーはできないので、いつもどおり自分らしくやりたい。
松本では内容の濃い5年間だった。
松田直樹さんと一緒にプレーできたし、田中隼磨さんとプレーもできた。
それらの選手のすごさだったり、サッカー選手としての在り方を学んだ。
J1への昇格の経験もできたし、言葉では言い表せないような5年間だった
松本山雅FC 反町 康治監督
『さらに積み上げていて安定感がある』
→ 今節の相手・愛媛の印象は?
石丸監督のころからチーム力はうまく上がっているが、木山監督になってからさらに積み上げていて安定感がある。
切り替えの速さもレベルアップしているし、昨季から徹底して強化に努めていたタレントもそろってきている。
今季から来季にかけて素晴らしい成績を残すのではないか。
松本山雅FC FW 19 山本 大貴
『勝ち点を積み重ねていければ』
→ チームの状況は?
雰囲気は良いので、このまましっかり勝ち点を積み重ねていければ。
個人の出来としてはまあまあ。
群馬戦で1点決めることができたのは良かったが、もっとやれると思う。
チーム内競争が激しくなる中で、負けないように頑張っていきたい。
愛媛戦は、ディフェンス陣がしっかり抑えてくれているので、あとはオフェンス陣が決めれば勝てると思う。
日頃からシュート練習を行っているし、あとは本番で決めるだけ。
試合内容
前半は、お互いに攻め合いボールが落ち着かない展開で始まった。
前半12分
山本選手がペナルティエリアで玉林選手と林堂選手をかわして左足を振り抜く。
しかし、シュートはGK正面。
その後、山雅は前線からプレッシャーをかけ、相手にロングボールを蹴らせない。
前半39分
右サイドの田中選手からのクロスを飯田選手がヘディングシュート。
しかし、これもGK児玉選手のファインセーブで防がれてしまう。
前半40分
コーナーキックから、連続攻撃を仕掛けるもゴールにはならず。
前半も残り5分。
ロングボールで押し込み、コーナーキックを取る攻撃を繰り返す。
しかし、ゴールが奪えない。
試合全体でみると、12分と39分のシュートがこの試合一番のシュートだったかもしれない。
- 我慢比べの試合
- 切り替えを早く、自分のタスクをしっかりこなした方が勝つ
- セットプレーをものにしよう
後半は、両チームとも決定機を作り出す。
そして、次第にオープンな展開になる。
その中でフリーキックと流れの中から決定機があった。
後半37分
左サイドで石原選手がドリブルで抜け出そうとしたところを玉林選手がファール。
それで獲たフリーキック。
宮阪選手がファーサイドの喜山選手ドンピシャボールを送る。
そのボールを喜山選手が低い位置でヘディングシュート。
しかし、わずかにゴールポスト左を通過し、ゴールならず。
後半40分
右サイドの田中選手からのクロスを高崎選手がスペースへ落とす。
そこに走り込んでいた工藤選手がシュート。
愛媛のDFもしっかりついていたため、ボールはクロスバーを超えてしまう。
決定機を決められないまま、試合終了。
山雅はアウェイで勝ち点1をゲットし、6試合負けなしとなった。
https://youtu.be/LR3kReZyowI
試合詳細 | 合計 | 前半 | 後半 |
シュート | 10 | 5 | 5 |
FK | 19 | 9 | 10 |
直接FK | 17 | - | - |
間接FK | 2 | - | - |
コーナーキック | 5 | 4 | 1 |
ゴールキック | 13 | 6 | 7 |
PK | 0 | 0 | 0 |
オフサイド | 1 | 0 | 1 |
お互い3連勝中と好調な両チームだけに、堅い試合でした。
ミラーゲームだったこともあり、守備に比重をおいた試合内容だったと思います。
この試合、山雅は無理にパスをつなごうとせず、ロングボール主体で攻める展開。
前線の高崎選手にボールを送り、攻撃を仕掛けるもゴールは奪えず。
やはり山雅の課題は、シュート精度の低さ。
正確に言えば、シュート枠内率の低さです。
このデータを見てください。
項目 |
数値 |
順位 |
シュート |
105本 |
3位 |
枠内シュート |
30本 |
12位 |
枠外シュート |
49本 |
2位 |
シュート決定率 |
9.5% |
16位 |
シュート枠内率 |
28.6% |
22位 |
山雅のシュート数は、J2全チーム中3位。
しかし、シュート枠内率は、22位。
J2って何チームありましたっけ?(全22チーム)
まさかの最下位!
シュートの本数が多いので、必然的に低くなるのはしょうがいないけど・・・
ここを改善できれば、もっと試合が楽な展開になる気がする。
ちなみにシュート枠内率1位は、讃岐の52.2%
讃岐は、シュート決定率も17.9%で1位。
この決定力と勝負強さがうらやましい。
試合後の監督・選手のコメント
愛媛FC 木山 隆之監督
『引き分けはある程度妥当』
全体的には激しくてお互いに譲らない厳しい試合だった。
よくできたと思う部分と、まだまだ力を付けなくてはいけない部分の両方を感じる試合だった。
ただ、引き分けはある程度妥当。
そこは納得して次に進もうと思う。
今季は9試合目だが、一番タフさを感じる相手だったし、そこでよく勝負できた。
後半にスペースが空いてきてわれわれがボールを持てるようになったときに、もう少しやりたかった。
そういう中でもできるようにならなければいけないので、そこはもっとレベルアップしていかなくては。
今週はほかのチームより1試合少ないので、ちょっと休んで、しっかりトレーニングをしてC大阪戦に向けて良い準備したい。
愛媛FC MF 7 近藤 貴司
『途中交代の選手が、攻撃のスイッチになるという意識は共有していた』
自分が求められていることはある程度出していた。
チャンスも少しは作れた感覚もあった。
でも、限られた時間の中でゴールやアシストを監督は求めていたと思うので、そこはまだ足りないところ。
前半は耐えて、後半は自分のところから変えていくとか、途中交代で入ってくる選手が、攻撃のスイッチになるという意識は共有していた。
でも、相手にパワープレーだったりで押されて、自分たちから行けない感じもあった。
松本山雅FC 反町 康治監督
『ある意味想定どおり』
非常に堅い試合になったという感想。
しかし、それは試合前からある程度予想できていたことなので、ある意味想定どおりかなと思う。
愛媛も堅いところを何とかこじ開けようとして、スピードのある選手を入れてオープンにしようと目論んだと思う。
われわれも最終ライン含めてしっかり対応できたと言えるかもしれない。
今日も遠いところにもかかわらず、600名ほどのサポーターが最後まで声を枯らして応援していただいたということで感謝してもしきれない。
悔しいゲームではあるが、中3日でC大阪との大きなゲームを迎えるので、そこで勝ち点3を取れるような試合をしたいと感じている。
松本山雅FC DF 6 安藤 淳
『これからもアピールするために頑張るだけ』
途中出場は結構久しぶりで、個人的にはバタバタしてしまって試合にうまく入れなかった。
とはいえ、まずはゲームに戻れたことをプラスに捉えていきたい。
ナスくんにはナスくんの良さがあって、ナスくんのようなプレーはできないが、僕には僕の良さがあるので、そこは自信を持ってプレーしていきたい。
これからもアピールするために頑張るだけ。