【シーズン終了まで残り2試合】
首の皮一枚で繋がっている状態の松本。
前節のサガン鳥栖戦は、前半13分に失点し、そのまま敗戦。
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サガン鳥栖×松本山雅【J1第31節 2019年11月10日】
サガン鳥栖とのアウェイ戦、駅前不動産スタジアムでの試合でした。スタメンは前節のセレッソ大阪戦と同じでフォーメーションは3-5-2で臨みました。前半13分にサガン鳥栖に先制されるとそのまま反撃の糸口を見いだすことができずシックスポイントゲームを落とすという結果でした。
リーグ戦も終わりを迎えようとしています。
今節の相手、横浜FMは優勝争い真っ只中です。
一方で松本も負ければ後がない状況になります。
この試合のマッチレビューを横浜FM、松本山雅、お互いのファン・サポーターに聞いてみました。
両サポーターが試合を見て感じたこと
横浜はJ1リーグ優勝争いに向けて、松本は残留に向けて互いに負けられない一戦となりました。
試合は、開始早々に動きます。
右サイドで受けた横浜の仲川選手が中央へドリブル。
バイタルエリアから左足を振り抜いてゴールを決めました。
前半2分でのゴール。
今シーズンの仲川選手の勢いを表すようなプレーでした。
対する松本はなかなか相手ゴールに迫ることができません。
両チームともに選手交代もありましたが、勢いに乗ったのは先制した横浜。
67分に今シーズン初出場のイズマ選手がピッチへ。
ドリブルでスタジアムを沸かせます。
追加点こそなかったものの横浜がチャンスを作るプレーが続きました。
試合はそのまま1-0で横浜の勝利。
横浜は今節終了後に首位に立っています。
一方で松本は降格圏から抜け出せず。
厳しい状況のままシーズン最終盤へ臨みます。
われわれにとっては非常に厳しい結果になりましたが、受け入れざるを得ません。最後のここで連敗しているというのはチームにとっては良くないんですが、この前の鳥栖戦の負けと、今日の負けというのは内容的にも意味合いが違うと思っています。
強豪で抜け目のない相手に、最初から抜け目なくやらないといけないところですが、ほんの一瞬かもしれませんが、そこを逃さないのが本来の強いチーム。その域にわれわれは達していないということを感じさせてもらったゲームだったかもしれません。そのあともファイティングポーズをとってやれたのは良かったんですけども、最終的にゴール近くまで行ける回数が多かったかというと、そうではなかった。横浜FMのCB2人のスピードや対人能力に、思いどおりのプレーをさせてもらえなかったのが現状でした。
≫ 今日の敗戦は、次の試合につながる敗戦になった?
そうしないといけないと思います。ここで頭を垂れても仕方ないですし、次がより大事になってくる。われわれとしては下を向いている暇はないですし、最後の最後を見据えてやっていくしかないと思います。
引用元:
Jリーグ公式
スポーツナビ
すごく良い勝利ができたのかなと思う。試合前から難しい試合になると予測していたし、前半の最初のほうに素晴らしいゴールを決めて、2点目を狙いにいったがなかなか難しい展開になってしまった。だが、選手たちは約束事を守り、自分たちのサッカーを貫き、そして勝利という結果を残してくれた。素晴らしい試合だった。
≫ 優勝争いのプレッシャーがまったく感じられずにのびのび戦っていたと思うが、選手の精神状態を監督はどう見ているか?
プレッシャーということだが、毎週、自分たちのサッカーをすることにはプレッシャーを感じながらやっていると思う。必ずしも勝利は約束されていない。まず自分たちのサッカーをどういうふうに毎試合やっていくか。それを考えながらいつもやっている。選手たち、自分も含めて勝点3を取らないといけない、ゴールを取らないといけない。そういうプレッシャーの中でやっているわけではない。優勝争いも関係ない。まずは自分たちのサッカーをすること。そこに集中して毎試合臨んでいる。
≫ 残り2試合で首位に立ったことについて。
何も変わることなく、来週の川崎F戦。川崎Fというチームは皆さんもご存じのように素晴らしいチーム。今日の試合とはまったく違って、より良いゲームが望めると思う。なぜなら、両チームともボールを支配したいチームだから。それも頭に入れながら準備することが大事だし、クラブとしても試合を楽しみにしていると思う。来週もしっかり次の試合に向けて準備したい。
松本 | スタッツ | 横浜 |
26% | ボール支配率 | 74% |
4 | シュート | 18 |
2 | 枠内シュート | 4 |
122.3km | 走行距離 | 117.3km |
182 | スプリント | 176 |
214(54%) | パス(成功率) | 813(88%) |
2 | オフサイド | 5 |
11 | フリーキック | 14 |
2 | コーナーキック | 6 |
0 | ペナルティキック | 0 |
警告:1 | 警告・退場 | 警告:1 |
松本サポのマッチレビュー
松本にとっては痛恨の敗戦です。
ここまで力の差を見せつけられると、逆にすがすがしい気持ちになってしまう
意外と心理的ダメージはありませんでした。
それほどまでに横浜は強く、1失点で済んで良かったとさえ思っています。
立ちあがりの失点の甘さは気になりますが、それ以外は集中力のある良い守備をしていました。
頑張って1失点で済ませたことを褒めてもいいのかと思います。
明るい話題はイズマ選手の登場でした。
細かいことを言えばテクニックや連携に課題はありますが、規格外のプレーをしてくれそうなワクワク感が漂っていました。
スピードもありますし、今のチームに必要なのは勢いです。
もしかしたら彼が残留への希望の星になるかもしれず、そんな期待が生まれる試合だったと気持ちを切り替えています。
優勝を目指す横浜Fマリノスと残留を是が非でも勝ち取りたい松本山雅の戦い。
「絶対に負けられない試合」であり、どちらの気迫が上回るのかが勝負の分かれ目になると感じました。
松本としては先制されると勢いに乗って大量失点の可能性もあるので、手堅く守って相手を知らさせるゲーム展開に持ち込みたかったですが、開始早々の失点は痛手だったと思います。
マリノスに早い時間で先制されると相手に心の余裕を与えてしまいます。
いつでも取り返せるほどの圧倒的攻撃力を持つチームに前がかりになりすぎるのはリスクが大きいですし、セットプレーと要所でのカウンターで隙を突く戦法しかありません。
果敢なプレスやカウンターで相手に迫るシーンもありましたが、マリノスの攻守の切り替えが素晴らしく、チアゴマルチンスのスピードと鉄壁ぶりには脱帽するしかありませんでした。
2点目を与えなかった松本の守備は評価しますが、攻守での隙のなさと完成度は流石Jリーグで優勝を狙うチームだなと感心いたしました。
スコアだけ見たら僅差ですが、今日は完敗だったと思います。
よく1点で済んだなという感想です。
それぐらい実力差がはっきりとしていました。
まず、開始早々に失点してしまったのが良くなかったですね。
松本のスタイルは堅守速攻。
失点してしまえば、攻めなくてはならなくなります。
特に今は残留争いの真っ只中ですから、リスクを冒してでも点を取りにいかないといけません。
しかし、横浜にボールを持たれる時間が多かったですね。
相手の攻撃陣はえげつないなと思いました。
松本はよく耐えていたと思います。
守備に追われることが多く、なかなか攻撃に転じることができません。
惜しかったといえば、セットプレーのこぼれ球をヘディングシュートしたシーンです。
あれが決まっていれば、松本にとっては大きかったんですけどね。
相手のナイスクリアを褒めるべきでしょうか。
マリノスとの力の差を見せつけられての敗戦。
ただ、まだ残留の可能性は大いにあります。
ここから残留するために、しっかり応援したいなと思いました。
最後まで戦いましょう。
対戦相手の印象
両サポーターに相手チームの印象を聞いてみました。
松本サポから見た横浜FMの印象
攻守にバランスが良いチームですが、特に攻撃が強いなと思いました。
先制点を決めた仲川選手ですが、中央に切り込んでからの左足でのシュート。
敵ながらあっぱれだと思いました。
小柄ですがスピードがあり、ドリブルが上手い。
両足を使えて、決定力もある。
彼がなぜ日本代表に選ばれてないのか不思議なくらいです。
おそらく、近いうちに選ばれると思いますけどね。
仲川選手を抑えても、マテウス選手やエレキ選手がいます。
そして、マリノスの攻撃を牽引してきたのがマルコス選手。
彼はテクニックがあり、キープ力があります。
そのためボールが収まりますし、そこから決定的なパスでチャンスメイクができる。
さらに自分でゴールを決めることもできます。
彼の存在はマリノスにとって大きいですね。
マリノスは個々の能力も高いですし、チームとしても完成されていると思います。
今季は優勝するんじゃないですかね。
特に攻守における外国人選手の質は素晴らしく全員が「当たり外人」と言えるくらい大車輪の活躍を見せているのが今季の原動力でしょう。
ポステコクルー監督による昨季からの攻撃的な戦術が実り、高いライン設定のリスクを凌駕するくらいのポゼッションと攻撃の厚みを見せ続けているのは脅威でしかありません。
日本人での象徴的なプレイヤーは仲川選手でしょう。
前節のホーム札幌戦ではハーフウェイラインから一人でドリブルで独走して得点したシーンに象徴するように圧倒的なスピードとドリブル精度が際立っていて、日本代表に選出されないのが不思議なくらいです。
この松本戦でも開始2分に右サイドから中に鋭く斬り裂き、絶好の間合いとタイミングで素晴らしい先制点を上げました。
マリノスとしてはプラン通りの先制で、アウェーでもあわてず余裕をもってゲームを支配出来た要因だったと思います。
攻撃のキレ味が鋭く、何度も危ないシーンを作られましたが守備の安定も流石で隙のないチームでした。
得失点差を稼ぐためにももっと点が欲しかったかもしれませんが、首位に立つのも当然という文句なしの試合運びでした。
やはり先制点を決めた仲川選手は良い選手で、前半戦の対戦でも思いましたが代表に呼んでみるべき選手ではないのでしょうか。
2点目を取れるはずのシュートを外すなどの甘さはあるものの、今最もノッている選手に完全にやられてしまいました。
今の横浜はチームとしてとても纏まっていると思います。
個性の強そうな選手たちですが、それぞれが自分の役割を理解して仕事をしていて外国人選手もうまくフィットしています。
途中から出て来る選手も的確で監督の采配も冴えわたっています。
完敗したからいうわけでもないですが、優勝にふさわしいチームだと素直に思える今年一番強いチームです。
前節:鹿島アントラーズ戦【J1第29節 2019年10月19日】
次節:ガンバ大阪戦【J1第33節 2019年11月30日】