松本山雅

セレッソ大阪×松本山雅マッチレポート【J2 第29節 2016年8月14日】

8月14日(日)に行われたJ2リーグ 第29節 セレッソ大阪 vs 松本山雅FCの試合。

前節の岐阜戦は、後藤選手のゴールで先制するも終了間際にセットプレーから失点し、引き分け。

3試合連続のドローという結果になった。

今節は中2日でセレッソ大阪との上位対決!

ホームで負けている借りを返さなくてはならない。

負ければ順位もひっくり返るこの試合結果は、0-1で勝利!

この試合を観戦レポートを中心に振り返ります。

大阪に出陣!

お盆最後の日曜日、今シーズン4回目となるアウェイ戦。

相手はセレッソ大阪。

どうしても勝たなくてはいけない相手、負けられない試合。

現地キンチョウスタジアムで応援するために、大阪へ出陣した。

 

新幹線で大阪へ向かった。

到着したのは13時過ぎ、予想以上に暑かった。

とりあえず、道頓堀で腹ごしらえ。

夕方から雷雨の予報もあったので、ドン・キホーテで雨具を購入する。

大阪で一番最初に買ったものが雨具とは・・・

大阪のドン・キホーテ

16時にキンチョウスタジアムに到着すると、入場待ちの長い行列が伸びていました。

その光景を見て、心配でしたよ。

山雅のサポーターはご年配が多いのに熱中症になったらどうするんだ!

日陰もないような場所で長時間待っていたら、応援より先に倒れてしまうよ。

どうか、お体だけはご自愛ください。

キンチョウスタジアム

そして、予報通り雷雨がやってきました。

図ったように入場時間ぴったりでした。

雷の心配もあるので屋内で待機指示が出て、試合開始も45分遅れることとなった。

 
19時雨もあがり、ゴール裏に大勢の緑サポーターが集結!

大阪に駆け付けた山雅サポーター

負けられない戦いがここに始まる!

試合前の監督・選手のコメント

セレッソ大阪 大熊清監督

『ロングボールが多く、プッシュアップも徹底している』

今節は松本戦だが?

相手もストロングポイントがあるチーム。

そこをリスペクトした上で、全身全霊、力を出し切ることが大事。

松本のストロングポイントは、ロングボールが多いのと、プッシュアップも徹底されている。

ハードワークはもちろん、こぼれ球への激しさ、ターゲットの強さもある。

セットプレーも?

ソリさんとは一緒に仕事をやったことがあるけど、どういうところを狙っているのかということは分かる。

そこはしっかりケアしたい。

セレッソ大阪 FW9 杉本健勇

『自分たちの力をすべて出す気持ちで戦う』

今季も残り3分の1。

すぐ終わると思うので、キム・ジンヒョンも言っていたけど、『次、やろう』ではダメ。

一試合一試合、自分たちの力をすべて出す気持ちで戦う。

勝てば2位ということで、意識しないことはないけど、だからといって何かを変えるわけではない。

前節・山口戦から中2日でタフな試合になるとは思うけど、相手も同じ条件なので、勝ち切りたい。

相手はロングボールが多いし、後ろも前も高さがあるので、セットプレーも大事になる。

松本山雅FC 反町康治監督

『C大阪は前回対戦時よりも良くなっている』

今節の相手・C大阪の印象は?

正直な感想を言うと、前回対戦時(第11節/0●1)よりも良くなっている。

守備組織は、山口が入ったこともあって今のほうがソリッドで、ディフェンスに重きを置いていることが分かる。

山口戦では3バックを採用したようだが、今節も80%の確率で3バックを敷いてくると思う。

こちらとしては4バックのほうがありがたいが。

松本山雅FC DF13 後藤圭太

『順位が近いチームはどうしても意識してしまう』

今節・C大阪戦への意気込みは?

勝つか負けるかで、この3試合の意味が大きく変わってくると思う。

どこのチームと戦って勝っても勝ち点は3だが、順位が近いチームはどうしても意識してしまう。

そこで突き放せれば今後に有利になるので、C大阪戦は大事になる。

松本らしく我慢強くひたむきに戦っていけば良い結果は出ると思うので、頑張りたい。

試合内容

松本山雅×セレッソ大阪試合開始

山雅ボールでキックオフ。

山雅のフォーメーションは、3-4-2-1。

安藤選手が右ウイングバック、宮阪選手がシャドーの位置に入る布陣となった。

C大阪もフォーメーションは3-4-2-1でミラーゲームを仕掛けてきた。

前半14分

岩間選手のパスを受けた宮阪選手が、右サイドの敵陣中央から右足を振り抜く。

しかし、シュートは枠をとらえられない。

前半18分

宮阪選手、パウリーニョ選手、岩間選手とパスがつながる。

高崎選手へとボールが渡ると、粘って右CKを獲得する。

キッカーの宮阪選手が右足でゴール前にクロスを供給するも、相手にヘディングでクリアされる。

前半33分

宮阪選手が右サイドの敵陣中央から右足でクロスを供給。

C大阪松田選手にクリアされるも、左CKを獲得する。

キッカーの宮阪選手が右足でクロスを入れるも、ニアサイドの安藤選手はボールに触れられず。

前半35分

パウリーニョ選手がC大阪関口選手にスライディングタックル。

このボールがそのまま高崎選手へと渡り、ペナルティエリア左から左足を振り抜く。

しかし、枠には飛ばせない。

前半37分

C大阪田中選手からゴール前にクロスボールが送られる。

喜山選手の足をかすめ、GKをすり抜け、C大阪玉田選手のもとにボールが渡るもシュートはサイドネット。

前半一番の決定機をなんとか逃れた。

前半40分

宮阪選手のパスを受けた安藤選手がペナルティエリア手前から左足でシュートを放つも、C大阪GKキムジンヒョン選手に阻まれてしまう。

前半42分

ゴール!!!

C大阪山口選手のパスをパウリーニョ選手が鋭い出足でインターセプト。

勢いそのままにペナルティエリア手前から右足を振り抜くと、地をはうようなシュートがネットの右隅に突き刺さる。

山雅が先制する。

前半はこのまま終了、山雅リードで折り返す。

ハーフタイムの反町監督のコメント
  • 45分気力を振り絞ってやる
  • 走力では絶対負けるな
  • サイドの対応を明確に
  • システムを変えてくる、それに対応すること

後半C大阪は、選手交代を行いシステムを4-2-3-1に変更する。

山雅は、守る展開となる。

後半11分

石原選手、高崎選手とパスをつなぐと、パウリーニョ選手がペナルティエリア手前の左から右足を振り抜く。

しかし、内側に引っ掛かってゴールの左へと外れてしまう。

後半22分

高崎選手がC大阪茂庭選手に倒され、ペナルティエリア手前の右でFKを獲得する。

キッカーの宮阪選手が右足で直接ゴールを狙うも、外側のサイドネットを揺らす。

後半26分

宮阪OUT→工藤IN

後半27分

投入されたばかりの工藤選手が華麗なテクニックで相手をかわし、ペナルティエリア内でシュートを放つ。

しかし、キムジンヒョンに阻まれてしまう。

後半42分

パウリーニョOUT→武井IN

後半45分

石原OUT→山本IN

後半48分

武井選手のパスを受けた山本選手がペナルティエリア左で左足を振り抜くも、C大阪GKキムジンヒョン選手にはじかれてしまう。

そのまま時間をコントロールして、試合終了。

クリーンシートで山雅が勝利した。

2位を死守した。

試合詳細 合計 前半 後半
シュート 10 5 5
FK 9 1 8
直接FK 9 - -
間接FK 0 - -
コーナーキック 8 5 3
ゴールキック 10 4 6
PK 0 0 0
オフサイド 0 0 0

ミラーゲームとなった前半は、C大阪玉田選手が広範囲に自由に動きリズムを作っていた。

そして、何度も杉本選手にボールをキープされ、前を向かれていた。

それでも前半に得点を奪えたことが大きかった。

この試合、何度良いボール奪取を見せていたパウリーニョ選手が大仕事を成し遂げる。

狙っていたのは、玉田と山口のラインだった。

狙われた、蛍。

C大阪山口選手のパスをカットすると、ペナルティーエリア外から右足一閃。

地を這うミドルシュートがゴールに突き刺さる。

パウリーニョ選手がゴール

後半は、終始守りに徹する。

ゴール前に鍵をかけ、C大阪の攻撃をことごとく跳ね返し続ける。

そして、試合終了のホイッスル。

勝利のアルプス一万尺がキンチョウスタジアムに響き渡る。

メインミックス自由席は7割山雅という状況だった。

一方のC大阪は、

「二位奪取」

完全にネタとなってしまった。

このままだと「昇格はノルマ」もネタになってしまうと感じています。

試合後の監督・選手のコメント

セレッソ大阪 大熊清監督

『松本のゴール前の強さは謙虚に認めないといけない』

前半に関しては、前節を踏襲しながら、ある程度やりたいこともできた。

課題としているディフェンスラインの押し上げができないことで、少しゴールに近かったかなと思う。

ただ、何本かカウンターで狙いが出ていた部分もあるので、あとは決めるか、決めないか、というところもあったと思う。

後半に関しては、リスクを負って、調子の良い選手を、ということで投入した。

ある程度数的優位を作りながら前でプレッシャーを掛ける意図で臨んだ。

前半に失点したので、点を取りに行こうと。

選手は前向きにやったが、松本のゴール前の堅さを最後まで崩せなかった。

松本のゴール前の強さは謙虚に認めないといけないと思う。

その上で、前半のサイドをえぐってクロスを上げた場面など、最後の工夫や精度はさらに上げるべき点。

そこの精度を上げていかないと、あれだけ枚数を掛けて守ってくる相手を崩すことは難しいと感じた。

多くのサポーターが来てくれたにもかかわらず、結果として表せなかったことは非常に残念。

だが、ここでまた下を向かずに、良い部分もあるし、シュートもわれわれのほうが打っていると思う(C大阪が13本、松本が10本)ので、良い点を踏襲し、足りない部分を上乗せしながら戦っていきたいと思う。

セレッソ大阪 DF17 酒本憲幸

『何とか1点をと思っていたが、うまくいかなかった』

負けている中での出場だったので、自分自身、点を取りに行くという監督からのメッセージだと思って試合に入った。

引いた相手に対して、最後の精度だったりアイディアだったり、そういったところが足りなかったと思う。

今日の試合次第で順位がひっくり返るのは分かっていたし、最後までJ1昇格を争う相手なので、負けるのは最悪な形だと試合に臨んだが…。

何とか1点をと思っていたが、うまくいかなかった。

松本山雅FC 反町康治監督

『死力を尽くしたことが勝ち点3につながった』

『大阪夏の陣』と称して迎えた一戦だったが、選手が本当によく頑張ってくれた。

ベンチで座っているだけでも汗をかくような高温多湿の状況の中で、パウロなどが足をつっていたけど、そこまで死力を尽くしたことが勝ち点3につながったのかなと思う。

中2日のアウェイ、高温多湿でしかもキックオフの時間が遅くなるという好都合のない中で、これだけの意地を見せることができた。

前回対戦時(第11節/0●1)はホームで試合を掌握しながら勝てなかった悔しさがあり、『後半戦は絶対に勝とう』と選手とともに誓い合ってきた。

その意味でもうれしい。

お盆ということで、お墓参りで忙しいにもかかわらず、ここまで2,000人も来ていただいた。

声をからして、汗を流して応援していただき本当に感謝している。

シーズン最後まで皆さんとともに戦っていきたいと思う。

松本山雅FC MF14 パウリーニョ

『本当に勝ち点3以上の価値ある試合だった』

C大阪は技術の高い選手が多いチームで、アウェイで勝つというのは本当に難しいこと。

ここ最近は引き分けが3試合続くなど運のない試合が続いていたので、勝てたことはうれしい。

本当に勝ち点3以上の価値ある試合だったと思う。

個人の出来としては、徐々に試合勘が良くなったと実感している。

厳しい試合だったので、最後になると疲れも出てきたが、タケがよく抑えてくれた。

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