7月10日(日)に行われたJ2リーグ 第22節 松本山雅 vs ツエーゲン金沢。
前節の水戸戦は、前半2失点する苦しい試合展開だったが、後半怒とうの反撃で2-3と勝利!
まるで別チームのような試合内容だったが、最高に興奮する試合だった。
前半戦を暫定2位で折り返し、いよいよ札幌を射程圏内に捉え始めた山雅。
今節は、ツエーゲン金沢との「北信越ダービー」
前回対戦では、2点を取って快勝だった山雅。
今節もその再現を狙ったこの結果は4-2で勝利!
その試合を監督、選手のコメントを中心に振り返ってみたいと思います。
試合前の監督・選手のコメント
松本山雅FC MF 20 石原 崇兆
『ゴールを挙げることも頭に入れてプレーしたい』
→ 今節は山本が出場停止となり、期待が懸かるが?
3日間休んで、コンディションは回復した。
今節はチャンスが来ると思って準備しているし、なんとしてもチームに貢献して、恩返ししないといけない。
前半戦は無得点に終わり、個人的にも歯がゆかった。
後半戦からは全試合に出場する覚悟で、ゴールを挙げることもしっかり頭に入れてプレーしたい。
松本山雅FC DF 13 後藤 圭太
『松本のチームカラーを貫けば、結果は付いていく』
→ 今節の相手・金沢の印象は?
良いキッカーもいるし、頼りになる長身FWが中心となって戦うチームというイメージがある。
簡単な試合にはならないと思うが、サッカーの試合は必ず0-0から始まるもの。
そこから、いかに自分たちのサッカーができるか。
選手一人ひとりがサボらず、妥協せずに頑張る松本のチームカラーを貫けば、結果は付いてくると思う。
ツエーゲン金沢 DF 18 野田 紘史
『工藤、宮阪が入って松本はかなり変わった』
第15節に対戦したときは、結構やられた感じがあった。
試合開始から『今までとは違うな』というのがあった。
前へシンプルに蹴っていたところをつないできた。
工藤さんや宮阪が入ってから、松本というチームがかなり変わった印象がある。
浦和時代に一緒だった高崎は、足元のフリックもうまくなっていた。
両足でシュートが蹴られるし、ヘディングも強い。
最近点も取っている。
やられたくない気持ちがある。
ツエーゲン金沢 DF 5 太田 康介
『ワンチャンスを狙ってやれたらいい』
→ 今節・松本戦について
前回は、0ー2で完敗だった。
今度は向こうのホームでの厳しい戦いになる。
向こうはアグレッシブに来る。
リスクを負い過ぎず、ワンチャンスを狙ってやれたらいい。
→ 最近は守備が安定してきたが?
オレはいまポジションが変わっているから、昨季とは目線が違って感覚も違うが、堅くできている。
相手がボールを持っていても、自陣の深いところまでは入られていない。
試合内容
立ち上がりからボールを支配して攻め続けた松本だが、フィニッシュの精度を欠いてネットを揺らせない。
前半1分
右サイドの敵陣深くから飯尾選手がクロスを上げる。
これはDFにクリアされるも、こぼれ球に反応した岩間選手がボレーシュートを放つ。
だが、ボールは相手に当たり、枠を外れてしまう。
前半3分
CKを獲得。
キッカーの宮阪選手がクロスを入れ、ゴール前で高崎選手が合わせるも、枠をとらえられない。
前半5分
右サイドでFKを得る。
宮阪選手からのボールに反応した後藤選手がファーサイドでヘディングシュートを放つ。
しかし、ボールは枠をとらえることができない。
前半11分
左サイドで石原選手が味方とのパス交換からクロスを上げる。
しかし、金沢GK原田選手に処理されてしまう。
前半19分
ペナルティエリア手前の右からのFK。
宮阪選手のクロスに喜山選手が合わせるも、ゴールの左に外れる。
前半28分
センターサークル付近からのFK。
ペナルティエリア内でボールを受けた安藤選手が左足を振り抜く。
しかし、ボールはDFに当たって勢いが弱まり、最後は金沢GK原田選手に処理されてしまう。
前半40分
高崎選手がファウルを受け、ペナルティエリア手前でFKを得る。
キッカーは宮阪選手。
右足でシュートを放つも、壁に当たってしまう。
前半終わって、枠内シュートがゼロ。
- 我慢強く続けること
- 攻撃のとき、もう1人絡めるように
- 長いボールの処理は早く、クロスの処理はパーフェクトディフェンスで
スコアレスで試合を折り返すと、後半は大味な展開となる。
後半5分
ゴール!
石原選手の仕掛けから、左サイドの敵陣深くでFKを獲得。
宮阪選手がクロスを入れ、その流れから最後は工藤選手のシュートが決まって先制に成功する。
後半10分
ゴール!
高崎選手の落としから、工藤選手がボールを展開する。
センターサークル付近でボールを受けた石原選手がカウンターを開始。
石原選手が長い距離をドリブルで運び、DFを引き付けてから高崎選手にパスを出す。
高崎選手が強烈なシュートでニアサイドを打ち抜き、追加点を挙げる。
高崎選手は2試合連続のゴールを記録。
後半19分
金沢がゴール。
後半23分
右サイドの敵陣中央でFKを獲得し、宮阪選手が上げたクロスはファーサイドに流れる。
これを後藤が拾うも、フィニッシュにつながらない
後半34分
金沢が追加点。
後半44分
ゴール!
後藤選手がクロスを入れ、高崎選手にボールが渡る。
高崎選手はDFのチェックを受けながらもパスを出すと、反応した岩間選手が確実に決め、土壇場で勝ち越しに成功する。
後半48分
ゴール!
ディフェンスからのクリアボールをキープすると、石原選手が1人で前線に持ち込む。
センターサークル付近から一気にペナルティエリア内に進入する。
最後は金沢GK原田選手との一対一を冷静に沈め、点差を広げる。
石原選手の山雅移籍後初ゴールを決める。
試合終了。
4-2でホームの松本が勝利!
https://youtu.be/R4Shi6TlTwo
試合詳細 | 合計 | 前半 | 後半 |
シュート | 14 | 8 | 6 |
FK | 12 | 8 | 4 |
直接FK | 12 | - | - |
間接FK | 0 | - | - |
コーナーキック | 5 | 3 | 2 |
ゴールキック | 14 | 10 | 4 |
PK | 0 | 0 | 0 |
オフサイド | 0 | 0 | 0 |
今節は、水戸戦は逆に2点リードしながら、金沢に追い付かれてしまった。
後半開始早々に工藤選手が先制点を決め、その5分後には高崎選手の2試合連続となるゴールで突き放した。
その後、2人の選手交代を行って流れを変えた金沢に追い付かれてしまった。
逆転されてもおかしくない状況で、山雅は踏ん張った。
運動量を落とさずに厚みのある攻撃を仕掛け、土壇場で勝ち越しに成功。
宮阪選手も大興奮!
後半45分にこの払い腰ができる宮阪選手。
この体力が走力を支えているのですね。#yamaga #興奮を呼び覚ましてくれるGIF pic.twitter.com/oPLLW6MmxN— OneSoul 松本山雅応援 (@OneSoul1965) 2016年7月12日
最後は石原選手の今季初ゴールが決まり、金沢を振り切った。
石原選手のゴールは、2014年の岡山時代以来のゴールだった。
クラブ史上初めてホーム5連勝となった。
試合後の監督・選手のコメント
松本山雅FC 反町 康治監督
『下を向かずにポジティブにプレーできた』
見てのとおり苦しい試合になったが、こういう試合もある。
前節の水戸戦とまったく逆の展開になったが、勝ち点3を取れたことはうれしく思う。
良かったのは、2失点したあとも下を向かずにポジティブにプレーできたこと。
例えば、J1で戦った昨季の終盤で追い付かれたときとは違う姿だった。
もちろん2失点したことは良くはないが、今季試合を重ねるに従って、自分たちに対する自信が芽生えてきた。
ただ、2試合連続でCKからやられ、2ー0のときに不用意というか、足先だけのプレーが増えた。
やはりサッカーの神様は許してくれない。
しっかりプレーすることを忘れてしまうと、こういう試合になる。
勝っているからOKではないので、水戸戦と同じような映像を作ることになると思うが、連戦の大事なポイントになると思うので、見直して反省したい。
松本山雅FC FW 29 高崎 寛之
『本当は失点をしないことが一番』
前節は2点を追い上げて、今節は2点を追い上げられた。
ここ2試合、失点が多くて簡単な試合ではなかったが、失点してから自分たちでパワーを出して勝ち越せたことは良かった。
本当は失点をしないことが一番だが、ここは修正できる部分なので、次に生かさないといけない。
得点場面は良いボールが来たので、ニアの上を狙って打ったが、うまく入ってくれた。
ツエーゲン金沢 森下 仁之監督
『守備のところで非常にファウルが多かった』
松本とのホームでの対戦に続いて、2点差で敗れたことは残念だった。
前半から、守備のところで非常にファウルが多かった。
遅れた対応の中でのつまらないファウルが多かった。
後半もそういったところを注意しようと入ったが、結局1失点目のファウルも非常に残念だった。
ただ、前回の対戦はスコアが動いたところで、自分たちは持ち直せなかった。
今日は89分まで2ー2というスコアの中でやれたことは、自信を持って今後につなげていきたい。
ツエーゲン金沢 MF 10 熊谷 アンドリュー
『ゴールを決めても、勝てないと意味がない』
ゴールを決めても、勝てないと本当に意味がない。
勝ちたかった。
→ ゴールシーンを振り返って
ボールが抜けてくると思っていて走っていた。
うまく合わせることができて良かった。
バウンドが変だったので、ちょっと強く打った。
入ってくれて良かった。
→ 今日の得点が今季初ゴールとなったが?
点を取れたことは本当にうれしい。
これで自分自身ももうちょっとプレーに余裕が出ると感じている。