6月12日(日)に行われたJ2リーグ 第18節 ファジアーノ岡山 vs 松本山雅FC の試合。
前節の札幌戦は、前半に2点先制するも後半追いつかれる展開となった。
それでも後半36分に岩間選手が勝ち越しゴールを決め、3-2で勝利。
セットプレーの守備に課題を残したものの、首位を撃破したことは大きい。
今節の相手、ファジアーノ岡山にはアウェイでは1分け2敗と勝てていない。
暫定1位とクラブ初の5連勝を目指したこの試合、結果は2-1で敗戦。
その試合を監督、選手のコメントを中心に振り返ってみたいと思います。
試合前の監督・選手のコメント
ファジアーノ岡山 森下 仁之監督
『選手がより稼働したほうが勝つ』
松本は、今季の最初は違うことに取り組んでいたと思うけど、途中から一昨季の戦いに戻して勝ち点を稼いでいる。
スタイルは築かれていて、やること、やってはいけないことをすごく整理してやっている。
そういう相手に対して、自分たちは自分たちのやれることをやること。
元J1のチームが勝つわけではなく
良い選手がいるほうが勝つわけでもなく
選手がより稼働したほうが勝つ。
しっかりと躍動、稼働できるように準備を進めていきたい。
ファジアーノ岡山 GK 1 中林 洋次
『ケンカに近いようなゲームになる』
松本は2年前にJ2にいたときと変わらないスタイルを貫き通してやっている。
ケンカに近いようなゲームになると思うので、しっかりと構えないといけないと思っている。
今季、何度か3連勝のチャンスがあって、成し遂げられていない。
上を目指していくためにはどこかで連勝しないといけないと思うし、ホームで勝ちを多く見せられていないので、勝利を皆さんに見せられたらなと思う。
松本山雅FC 反町 康治監督
『戦力的には非常にバランスが取れている』
→ 今節の相手・岡山の印象は?
ウチのチームよりも偏差値は高いだろう。
東大(久木田)、早大(島田、片山)、慶大(久保飛、田中奏)…(苦笑)。
戦力的には非常にバランスが取れており、今季は(J1昇格)プレーオフにも出られるだけのチーム。
むしろ、それよりも上に行ってもおかしくない。
あとは対戦相手のことを研究してくるチームなので、われわれとしては、その上を行かないと。
(清水東高の同窓の)長澤監督とは接点はないが、コーチ2人は知っている。
松本山雅FC MF 5 岩間 雄大
『また上位との試合。勝つことは大きな意味がある』
→ チームは暫定2位に浮上して、今節・岡山戦を迎えるが?
普段のトレーニングから誰もが手を抜かずに取り組んでおり、激しいポジション争いが繰り広げられている。
みんなが同じ方向を向いて戦えることも大きいが、2位浮上と言われても、いまの時点では順位はそんなに関係ない。
最後にどの順位にいるかが大事で、まずは岡山戦。また上位との試合で、ここで勝つことは大きな意味があることだと思う。
しっかり挑みたい。
試合内容
この試合は、かなり雨足の強く難しい試合となった。
前半は、ボールが空中を行き来する時間が多く、ボール際で激しいデュエルが繰り広げられた。
そして、プレーが切れると互いに時間をかけてボールをセットする。
どちらかといえば、岡山のペースで試合が進んでいった。
このまま前半終了かと思われた前半49分
岡山がCKを獲得する。
岡山の伊藤選手が蹴ったボールが逆サイドに流れる。
これを拾った矢島選手が中央に送り込む。
このボールはGKシュミット・ダニエル選手がキャッチしたが・・・
主審の村上さんは、飯田選手が岩政選手の進路を妨害したとしてPKを宣告。
このPKを矢島選手に決められ、先制点を許す。
- ボールにもっと執着心を持つ
- 落ち着いて、クロスの準備を分けて入れるように
- ひっくり返す力は持っている
後半は、所どころ水の浮くピッチの中での試合となる。
濡れたピッチで、ボールスピードが上がりパスが思うようにつながらない。
それでも後半いいリズムで試合に入った山雅だったが
後半12分
右からのコーナーキックを岡山澤口選手にヘディングで決められ、2点のリードを許す。
2点のビハインドとなった山雅
失点から3分後、那須川選手に変えて山本選手を入れ、攻撃を活性化させる。
後半28分
山本選手からパスを受けた飯尾選手が敵陣深くに切れ込む。
右足でふわりとしたクロスを上げる。
巧みな胸でトラップからシュートに持ち込んだ高崎選手がシュート。
ボールがネットに吸い込まれ1点を返す。
なんとか同点に追いつこうと攻撃を仕掛ける。
ただ岡山の守備を崩すことができない。
そのまま試合終了。
3試合連続となるセットプレーからの失点で初の5連勝とはならなかった。
https://youtu.be/seviGcCaAGQ
試合詳細 | 合計 | 前半 | 後半 |
シュート | 11 | 5 | 6 |
FK | 18 | 8 | 10 |
直接FK | 15 | - | - |
間接FK | 3 | - | - |
コーナーキック | 2 | 1 | 1 |
ゴールキック | 7 | 2 | 5 |
PK | 0 | 0 | 0 |
オフサイド | 3 | 2 | 1 |
前半の失点は、自分たちのミスからだった。
ロスタイムの時間帯にセットプレーを与えてしまうと、あーいうことも起こる。
試合中は、誤審だと思ったけど冷静に見ると飯田選手が進路妨害(岩政選手にチャージ)しているように見えた。
なのでジャッチとしては、おかしくない。
もっと言えば、試合中喜山選手のファールで2枚目のイエローが出てもおかしくない箇所もあったので、助かった。
そもそも村上主審のジャッチは、?がつくケースが多い。
去年は、意味不明のジャッジがあった。
https://youtu.be/nSIXmdVnqBE
森﨑選手のフリーキックのシーン、なぜ蹴りなおしになったのか。
今でも意味が分からない。
讃岐戦の井上主審といい、村上主審といい審判のレベルは・・・
ただ、負けは負けなので「仕切り直し」といきたいところです。
強いチームは、連敗しない。
次の山形戦は、前半戦のホーム最終戦なのでぜひとも勝利して欲しい。
試合後の監督・選手のコメント
ファジアーノ岡山 長澤 徹監督
『選手たちはよくやったと思う』
雨の中だったが、たくさんのサポーターが背中を押してくれて本当に心強かった。
ミーティングのときに選手には、
「足を運んでくださったサポーターにしっかりと岡山という誇りを持って家路についてもらおう。」
と話して今日のゲームに臨んだ。
少しでもそういうことができて、選手たちはよくやったと思う。
ゲームのほうは、松本はすごく規律正しいチーム。
なので、その規律にしっかりと制限を掛けながら自分たちのオープンプレーをどう連動させていくかがポイントだった。
結果的には2-1というスコアだったけど、後半が始まってからのチャンスを含めていくつか決定的なチャンスがあって、決め切れないとサッカーの法則で厳しいゲームになるが、いまのわれわれはまだ成長過程。
決め切って横綱相撲に持っていきたいところだが、選手にはゲームはアディショナルタイムまでと伝えていた。
まだ道半ばで、シーズンは半分も過ぎていないところ。
今節か次の節くらいでシーズンが終了するのであれば喜んでいいが、次からはアウェイ2連戦、非常に厳しい戦いが待っている。
3連戦で選手たちは本当に死力を尽くしてくれた。
まずはリカバリーして次の金沢戦、讃岐戦に向けて、また自分たちが前進できるように精進していきたいと思う。
ファジアーノ岡山 DF 6 竹田 忠嗣
『いつもよりも大きめの声で喜んだ』
今日の試合は、J2通算200試合目の試合だったので、これからサッカーを続けていって振り返ったときに良い試合だったと思える試合にしたいと思って臨んだ。
結果的に勝って終われたので、良かった。
山雅とはいろいろ濃い関係のチームだし、試合中にもいろいろな駆け引きがあって今日は絶対に負けたくないという気持ちもあった。
試合が終わるホイッスルが鳴ったときは、いつもよりも大きめの声で喜んだ。
松本山雅FC 反町 康治監督
『少し疲労の色が濃かった』
試合自体は、非常に堅くて面白みのない試合だったかなと思う。
こういう試合は20~30分くらいで、セットプレーでどっちかの勝利だなと分かるが、実際PKを含めてセットプレー2発を入れられた試合だった。
向こうのストロングポイントは、良いキッカーと体幹の強い選手がいること。
だから、3試合連続でセットプレーからやられたということは、かなりダメージが大きいかなと思う。
2点取られてからは、こっちは失うモノがないために何回かカウンターのチャンスを与えてしまったが、これはある程度仕方がないこと。
1点取って、もう1点というところだったが、やはり少し疲労の色が濃かったのはウチだった。
松本山雅FC MF 20 石原 崇兆
『何より試合に負けてしまったことは悔しい』
→ 古巣との試合で先発起用となったが?
個人的にもすごく楽しみだったし、勝ちたい気持ちは強かったが、自分自身も良い姿を見せることができず、何より試合に負けてしまったことは悔しい。
起用してくれたソリさんの期待にも応えたかったが、もっと自分自身を見つめ直して、もっと成長しないといけない。