松本山雅

ホームグロウン制度で浮き彫りになった松本山雅の育成問題!RAZUSO(ラズーソ)で打開できるか?

ここ数日、ホームグロウン(HG)の件でザワザワしています。

ツエーゲン金沢の柳下監督もこの件でコメントを出しています。

 

松本山雅のホームグロウン問題は、1月の時点で条件を満たせないことは分かっていました。

2019年の新体制発表会のときにチーム統括本部の柴田編成部長が説明しています。

正式決定したのが4月25日の2019年度 第4回Jリーグ理事会でした。

 

それを受けて、日刊スポーツのある記事が配信されました。

記事の中では、今回の件を以下のように表現しています。

基準を「満た"せ"なかった」のは間違いないのですが「満た"さ"なかった」事情があったのです。

この「満たさなかった」という言葉に違和感を覚えました。

そもそも「満たさなかった」という表現を使う必要があったのでしょうか。

なぜ松本山雅がホームグロウン制度を順守できなかったのか、日刊スポーツの記事とは別の切り口で考えてみました。

HG制度を順守できなかった本当の理由

松本山雅の育成システムが上手くいっていないことは、クラブ、ファン・サポーターも長年危惧していたと思います。

この課題が、ホームグロウン(HG)制度で浮き彫りになってしまったのです。

 

HG制度の目的は、「各クラブが選手育成にコミットし、アカデミーの現場を変えていくこと」にあります。

村井チェアマンも「自クラブで育成した選手を起用しなくてはいけないという育成に関して直接的にコミットする制度」と説明しています。

 

制度の導入は、2016年11月からJリーグ理事会で話し合いが始まり、2018年11月に導入が決定しました。

クラブとしては、2年間で対象となる選手を育成する必要がありました。

しかし、育成は一朝一夕にはいきません。

今回のHG制度の件は、トップチームが成績を残しながら、ユースを育てるシステムが機能せず、急成長するクラブの中で「育成が追いつかない」状況を作ってしまったことが問題だと思います。

予算規模が小さいクラブなので、育成において明確な戦略を持って効率的にお金を回していく必要がありました。

 

実際2019年までに松本山雅に所属していた21歳以下の選手は何人いたのでしょうか。

J2に参入した2012年から2019年にHG制度の候補選手を何人獲得していたのか調べてみました。

加入年度 選手名 前所属 現所属
2012 有田光成 北越高校 -
2013 永井堅梧 三菱養和SCユース 徳島ヴォルティス
山田満夫 ※1 帯広北高校 アスルクラロ沼津
和田達也 興國高校 栃木SC
木部未嵐 静岡学園 -
宮下周歩 創造学園高校 アルテリーヴォ和歌山
2014 柳下大樹 帝京高校 カターレ富山
2015 - - -
2016 前田大然 山梨学院附属高校 松本山雅
2017 ゴ・ドンミン 大倫高校 松本山雅
2018 ジョ・ジヌ 仁川南高校 松本山雅
小松蓮 ※2 産業能率大学 松本山雅
2019 山本龍平 四日市中央工 松本山雅
榎本樹 前橋育英高 松本山雅

※1 山田満夫選手は、高卒入団だが1度退団し仙台大に所属しているのでHG対象選手にならない
※2 小松蓮選手はU-18所属していためHG対象

 

J1クラブがHG選手として登録する必要のある選手は2人です。

ホームグロウン選手の定義

  • 12歳から21歳の間、3シーズン(3シーズンに相当する期間は990日間と定める)自クラブで登録していた選手
  • 満12歳の誕生日を含むシーズンから、満21 歳の誕生日を含むシーズンまでを対象とする
  • 期間は連続していなくてよい
  • 21歳以下の期限付移籍選手の育成期間は、移籍元クラブでカウントする
  • 選手を国籍、又はプロ/アマの別、又は年齢で区別しない
  • JFA・Jリーグ特別指定選手は、HG選手と見なさない

HG制度では、「12歳から21歳の間、3シーズン自クラブで登録していた選手」という規定があります。

3シーズンということは、2016年までに下部組織、高卒で入団した21歳以下の選手が2人以上必要でした。

うちの場合、2016年までに8人しか入団しておらず、その中でHG候補として残っているのは永井選手、前田選手の2人だけ。

ユースからの昇格もありません。

2018年に大学を中退して入団した小松選手がいて、ギリギリ2人以上という規定を満たす状況でした。

そんな状況でクラブは、永井選手を徳島ヴォルティス、小松選手をツエーゲン金沢にレンタル移籍させました。

柴田編成部長は、以下のように説明しています。

「来年のA契約が減らされるのは承知の上でも、2人の将来性を考えて判断した」
「若手に出場機会を与えることを優先した。鍛えて戻すのがクラブとしての考え方」

引用:新加入選手発表記者会見

この判断は選手の将来、クラブの育成を考えた決断だと思います。

しかし、結局のところトップチームで出場機会を得られる選手が前田選手しかいなかった、ということになります。

HG制度の目的や意義に照らし合わせると、現時点で選手育成にコミットできなかったということになるはずです。

だから、日刊スポーツの記事にある「満たさなかった」という表現に違和感を覚えたのです。

  • HG候補選手が3人しかいない
  • 移籍先のクラブ事情を考えて、HG選手カウント基準日前の移籍

どんな事情があったとしても、結局は「ホームグロウン制度を満たせなかった」のです。

松本山雅は決められたルールを守れず、違反したので罰則を受ける、ということです。

 

トップチームがトントン拍子に成長していく中で、アカデミーとのかい離が思った以上に広がってしまっていることが浮き彫りになりました。

これからの松本山雅の育成を本気で考えなければならないキッカケになったと思います。

日刊スポーツの記事は低品質だった

今回の件で予想以上に叩かれているのは、日刊スポーツの「松本がホームグロウン「不順守」だったワケ」という記事が原因だと思います。

正直、あの記事は1月の新体制発表会の内容を知っていれば30分で書ける記事です。

新しい情報がない2次情報だけの稚拙な記事をネット配信したと思います。

何より文章全体でルールを破ることを正当化(美談)するような表現になっている点が残念です。

 

断片的に見れば、選手のためを思ってルール破ってでも移籍させたクラブの苦渋の決断だったかもしれません。

でも、うちの育成問題はそんな簡単な話ではありません。

合計で3人しかHG候補選手を育てられていない、しかも2人はトップチームの実力がない。

そのことに触れず、既知の情報だけをまとめ、主観をちょっと入れた明らかに取材不足の記事でした。

まったく「現場発」ではないですね。

 

もし、このネタで書くなら柴田編成部長にこのタイミングで取材して記事にしてほしかった。

  • 今までの松本の育成の問題点
  • HG制度を満たせなかった件について
  • 今後の松本の育成について

大手新聞社の記者なら取材をもとにした客観性ある記事を書いてほしいです。

あの記事の内容では、松本嫌いの方々へ恰好の炎上ネタを提供しただけです。

どこのクラブも同じルールで運営しているのだから、松本だけ仕方なかったみたいな書き方はしてほしくなかった。

今季松本担当になられた記者の方の一発目の記事としては、非常に残念な内容でした。

これからは、ぜひ現場に行って集めた1次情報の記事を期待したいです。

J1クラブのHG選手の内訳

ほかのクラブのHG選手の登録人数も分かりました。

J1クラブのHG選手がどんなルートで入団しているのか気になったので調べてみました。

北海道コンサドーレ札幌:10人

選手名 出身地 前所属
阿波加俊太 北海道 コンサドーレ札幌U-18
進藤亮佑 北海道 コンサドーレ札幌U-18
濱大耀 北海道 コンサドーレ札幌U-18
中村桐耶 北海道 コンサドーレ札幌U-18
中原彰吾 北海道 コンサドーレ札幌U-18
深井一希 北海道 コンサドーレ札幌U-18
宮澤裕樹 北海道 室蘭大谷高校
荒野拓馬 北海道 コンサドーレ札幌U-18
菅大輝 北海道 コンサドーレ札幌U-18
藤村怜 北海道 コンサドーレ札幌U-18

ベガルタ仙台:5人

選手名 出身地 前所属
常田克人 埼玉県 青森山田高等学校
椎橋慧也 千葉県 市立船橋高等学校
関口訓充 東京都 帝京高等学校
富田晋伍 栃木県 東京ヴェルディユース
道渕諒平 宮城県 ベガルタ仙台ユース→明治大学

鹿島アントラーズ:12人

選手名 出身地 前所属
曽ヶ端準 茨城県 鹿島アントラーズユース
川俣慎一郎 静岡県 鹿島アントラーズユース
沖悠哉 茨城県 鹿島アントラーズユース
内田篤人 静岡県 清水東高校
伊東幸敏 静岡県 静岡学園高校
町田浩樹 茨城県 鹿島アントラーズユース
佐々木翔悟 茨城県 鹿島アントラーズユース
土居聖真 山形県 鹿島アントラーズユース
平戸太貴 茨城県 鹿島アントラーズユース
遠藤康 宮城県 塩釜FCユース
鈴木優磨 千葉県 鹿島アントラーズユース
有馬幸太郎 茨城県 鹿島アントラーズユース

浦和レッズ:8人

選手名 出身地 前所属
石井僚 群馬県 浦和レッズユース
茂木力也 埼玉県 浦和レッズユース
荻原拓也 埼玉県 浦和レッズユース
橋岡大樹 埼玉県 浦和レッズユース
大城蛍 沖縄県 浦和レッズユース
宇賀神友弥 埼玉県 浦和レッズユース→流通経済大学
山田直輝 埼玉県 浦和レッズユース
池髙暢希 北海道 浦和レッズユース

FC東京12人

選手名 出身地 前所属
波多野豪 東京都 FC東京U-18
小川諒也 東京都 流通経済大学付属柏高等学校
岡崎慎 東京都 FC東京U-18
渡辺剛 埼玉県 FC東京U-15深川→山梨学院中学高等学校→中央大学
久保建英 神奈川県 FC東京U-18
橋本拳人 東京都 FC東京U-18
内田宅哉 千葉県 FC東京U-18
鈴木喜丈 東京都 FC東京U-18
平川怜 東京都 FC東京U-18
品田愛斗 埼玉県 FC東京U-18
矢島輝一 東京都 FC東京U-18
原大智 東京都 FC東京U-18

川崎フロンターレ:6人

選手名 出身地 前所属
安藤駿介 東京都 川崎フロンターレU-18
登里享平 大阪府 香川西高等学校
大島僚太 静岡県 静岡学園高校
田中碧 神奈川県 川崎フロンターレU-18
脇坂泰斗 神奈川県 川崎フロンターレU-18→阪南大学
宮代大聖 東京都 川崎フロンターレU-18

横浜Fマリノス:10人

選手名 出身地 前所属
飯倉大樹 青森県 横浜F・マリノスユース
原田岳 岩手県 横浜F・マリノスユース
栗原勇蔵 神奈川県 横浜F・マリノスユース
高野遼 神奈川県 横浜F・マリノスユース→日本体育大学
喜田拓也 神奈川県 横浜F・マリノスユース
天野純 神奈川県 横浜F・マリノスユース→順天堂大学
遠藤渓太 神奈川県 横浜F・マリノスユース
山田康太 神奈川県 横浜F・マリノスユース
椿直起 東京都 横浜F・マリノスユース
山谷侑士 神奈川県 横浜F・マリノスユース

湘南bベルマーレ:5人

選手名 出身地 前所属
真田幸太 神奈川県 湘南ベルマーレユース
齊藤未月 神奈川県 湘南ベルマーレユース
柴田壮介 神奈川県 湘南ベルマーレユース
古林将太 神奈川県 湘南ベルマーレユース
鈴木国友 神奈川県 湘南ベルマーレU-15→相洋高等学校→桐蔭横浜大学

松本山雅:1人

選手名 出身地 前所属
前田大然 大阪府 山梨学院大附属高

清水エスパルス:13人

選手名 出身地 前所属
高木和徹 栃木県 清水エスパルスユース
梅田透吾 静岡県 清水エスパルスユース
立田悠悟 静岡県 清水エスパルスユース
松原后 静岡県 浜松開誠館高校
伊藤研太 愛知県 清水エスパルスユース
竹内涼 静岡県 浜松開誠館高校
石毛秀樹 静岡県 清水エスパルスユース
水谷拓磨 静岡県 清水エスパルスユース
西澤健太 静岡県 清水エスパルスユース→筑波大学
滝裕太 静岡県 清水エスパルスユース
平墳迅 岐阜県 清水エスパルスユース
北川航也 静岡県 清水エスパルスユース
金子翔太 栃木県 JFAアカデミー福島

ジュビロ磐田:13人

選手名 出身地 前所属
八田直樹 三重県 ジュビロ磐田ユース
志村滉 千葉県 船橋市立船橋高等学校
大井健太郎 静岡県 静岡県立藤枝東高等学校
小川大貴 静岡県 ジュビロ磐田ユース→明治大学
大南拓磨 愛知県 鹿児島実業高等学校
石田崚真 静岡県 ジュビロ磐田ユース
森下俊 三重県 ジュビロ磐田ユース
太田吉彰 静岡県 ジュビロ磐田ユース
山田大記 静岡県 ジュビロ(U-15)→静岡県立藤枝東高等学校→明治大学
山本康裕 静岡県 ジュビロ磐田ユース
上原力也 静岡県 ジュビロ磐田ユース
中野誠也 静岡県 ジュビロ磐田ユース→筑波大学
小川航基 神奈川県 桐光学園高等学校

名古屋グランパス:5人

選手名 出身地 前所属
菅原由勢 愛知県 名古屋グランパスU-18
成瀬竣平 愛知県 名古屋グランパスU-18
藤井陽也 愛知県 名古屋グランパスU-18
青木亮太 東京都 流通経済大学付属柏高等学校
杉森考起 愛知県 名古屋グランパスU-18

G大阪:13人

選手名 出身地 前所属
東口順昭 大阪府 ガンバ大阪ジュニアユース→アルビレックス新潟
林瑞輝 大阪府 ガンバ大阪ユース
田尻健 大阪府 ガンバ大阪ユース
谷晃生 大阪府 ガンバ大阪ユース
野田裕喜 熊本県 熊本県立大津高等学校
菅沼駿哉 大阪府 ガンバ大阪ユース
倉田秋 大阪府 ガンバ大阪ユース
市丸瑞希 大阪府 ガンバ大阪ユース
奥野耕平 兵庫県 ガンバ大阪ユース
芝本蓮 大阪府 ガンバ大阪ユース
髙木彰人 大阪府 ガンバ大阪ユース
白井陽斗 大阪府 ガンバ大阪ユース
食野亮太郎 大阪府 ガンバ大阪ユース

C大阪:13人

選手名 出身地 前所属
丹野研太 宮城県 FCみやぎバルセロナユース
藤本康太 熊本県 熊本国府高等学校
丸橋祐介 大阪府 セレッソ大阪U-18
瀬古歩夢 大阪府 セレッソ大阪U-18
山下達也 兵庫県 御影工業高校
舩木翔 奈良県 セレッソ大阪U-18
秋山大地 大阪府 セレッソ大阪U-18
斧澤隼輝 長崎県 セレッソ大阪U-18
西本雅崇 大阪府 セレッソ大阪U-18
丸岡満 徳島県 セレッソ大阪U-18
柿谷曜一朗 大阪府 セレッソ大阪U-18
中島元彦 大阪府 セレッソ大阪U-18
山田寛人 愛知県 セレッソ大阪U-18

ヴィッセル神戸:9人

選手名 出身地 前所属
吉丸絢梓 宮崎県 ヴィッセル神戸U-18
荻晃太 岐阜県 岐阜県立岐阜工業高等学校
藤谷壮 兵庫県 ヴィッセル神戸U-18
小林友希 兵庫県 ヴィッセル神戸U-18
増山朝陽 福岡県 東福岡高等学校
三原雅俊 熊本県 ルーテル学院高校
中坂勇哉 徳島県 ヴィッセル神戸U-18
安井拓也 兵庫県 ヴィッセル神戸U-18
小川慶治朗 兵庫県 ヴィッセル神戸U-18

サンフレッチェ広島:12人

選手名 出身地 前所属
林卓人 大阪府 金光大阪高等学校
大迫敬介 鹿児島県 サンフレッチェ広島ユース
井林章 広島県 サンフレッチェびんごJr.Y→東京ヴェルディ
荒木隼人 大阪府 サンフレッチェ広島ユース→関西大学
高橋壮也 島根県 立正大学淞南高等学校
青山敏弘 岡山県 岡山県作陽高等学校
野津田岳人 広島県 サンフレッチェ広島ユース
森島司 三重県 四日市中央工業高等学校
東俊希 愛媛県 サンフレッチェ広島ユース
松本大弥 東京都 サンフレッチェ広島ユース
清水航平 福岡県 東海大学付属第五高等学校
川辺駿 広島県 サンフレッチェ広島ユース

サガン鳥栖:4人

選手名 出身地 前所属
高橋義希 長野県 松商学園高校
石川啓人 福岡県 サガン鳥栖U-18
樋口雄太 佐賀県 サガン鳥栖U-18→鹿屋体育大学
石井快征 福岡県 サガン鳥栖U-18

大分トリニータ:7人

選手名 出身地 前所属
岩田智輝 大分県 大分トリニータU-18
刀根亮輔 福岡県 大分トリニータU-18
小手川宏基 大分県 大分トリニータU-18
坂井大将 長崎県 大分トリニータU-18
高畑奎汰 大分県 大分トリニータU-18
後藤優介 鹿児島県 大分トリニータU-18
吉平翼 大分県 大分トリニータU-18

J1クラブのホームグロウン登録選手の人数は158人でした。

そのうちクラブユース出身者は111人で全体の70%になりました。

高卒の選手が29人、ユース→大卒の選手が13人でした。

HG登録選手は、ユース出身者の占める割合が大きいことが分かりました。

ユース出身者なら入団1年目からHG対象選手になれますが、高卒の場合は入団してから3シーズン過ごさなければなりません。

規程人数を揃えるだけなら、高卒の選手よりもユース選手の方が数合わせはしやすいのかもしれません。

ただ、トップチームで使える見込みのない選手を昇格させてもチーム強化にはなりませんけどね。

ユースから大学を経由して、クラブに戻ってきた選手が8%しかいないことに驚きました。

大学4年間で成長して、即戦力として戻って来られたチーム・選手、お互いにプラスだと思っていたのですが、そう簡単にはいかないようです。

若手育成組織『RAZUSO(ラズーソ)』設立

松本山雅の育成組織:RAZUSO(ラズーソ)

2019年7月、松本山雅の未来を担う若手育成を支援する新たな会員制度『RAZUSO(ラズーソ)』の設立が発表されました。

育成サポート会員組織「RAZUSO」 | 松本山雅FC オフィシャルサイト|Matsumoto Yamaga F.C.
育成サポート会員組織「RAZUSO」 | 松本山雅FC オフィシャルサイト|Matsumoto Yamaga F.C.

会員特典 入会方法 会員名簿 会員規約 インタビュー 信州から、そして松本山雅FCから世界に羽ばたく選手を輩出するための育成サポート会員組織「RAZUSO(ラズーソ)」を2019年より設立しました。 ...

続きを見る

支援概要

  • サッカー教室などの指導機会拡充
  • グラウンドの人工芝化など練習環境の整備

名称の『RAZUSO(ラズーソ)』は、松本地方の方言である「そうずら」を逆さまに読んだもの。

クラブの前身である山雅サッカークラブを母体に信州からJリーグ入りを目指していた任意団体名「ラズーソ・J・プロジェクト」より名称されました。

地域のサッカー環境の向上、ユースチームの強化に積極的に投資してほしいです。

RAZUSO(ラズーソ)
RAZUSO(ラズーソ)に入会してみた!WEB受付方法を簡単に紹介

RAZUSO(ラズーソ)の受付が開始されています。WEBから入会できるのでWEB受付の方法を紹介します。

 

同じような育成組織として、セレッソ大阪の「ハナサカクラブ」があります。

セレッソ大阪のハナサカクラブでは、ユースチーム強化に積極的に会費を活用しています。

ハナサカクラブの支援内容

  • 合宿や遠征、練習試合、食事などの費用補助
  • 会費による費用補助で海外遠征
    U-14タイ遠征
    U-13選抜スペイン遠征
    U-14選抜中国遠征
    U-15選抜韓国遠征
    U-18オランダ遠征
    U-18韓国遠征

ハナサカクラブでは、この活動内容をブログで紹介しています。

どのように会費が使われているのか分かるので、山雅でもやってもらいたいですね。

ラズーソは、当面地域のサッカー環境の整備に重点を置くようです。

早いタイミングでユースチームの強化につながる支援を行ってほしいです!

その他のJチームの支援プロジェクト

  • 札幌:松山光プロジェクト
  • FC東京:クラブサポートメンバー
  • 湘南:暴れん坊基金
  • ヴィッセル神戸:ヴィタミンクラブ
  • 大分トリニータ:しらしんけんクラブ
  • モンテディオ山形:スポーツギフティング
  • 水戸ホーリーホック:葵龍会
  • 東京ヴェルディ:東京ヴェルディ育成支援クラブ
  • 横浜FC:フェニックスクラブ
  • アルビレックス新潟:選手環境改善募金
  • 愛媛FC:愛媛FC育成サポートクラブ

HG制度をキッカケに変化が必要

今回のHG制度の一件で、改めて育成について考えさせられました。

松本の場合、アカデミー創設15年、Jリーグ加入して8年目になります。

現状、アカデミー出身者がJリーグの選手になったのは長澤選手(讃岐)と小松選手の2人だけです。

まだまだ育成システムが上手く機能していないのが課題です。

今季から水戸で前田大然を育てた西ヶ谷さんがU-18の監督になりました。

Jリーグクラブ監督経験者がアンダー世代の監督に就任するのは岸野さん以来になります。

なんとかこの状況を打破してほしいと思います。

 

移籍の件も、永井選手、小松選手のポジションが関係していたかもしれません。

山雅にとってゴールキーパーとセンターフォワードの枠は1つだけです。

GKでは守田選手、村山選手、ゴ・ドンミン選手、田中選手と4人も競争相手がいます。

CFもレアンドロ選手、高崎選手を筆頭に永井選手、前田選手、山本選手など複数ポジションをこなせる選手がいる中で競争は熾烈です。

クラブに残って練習するのか、移籍させて実戦経験させるのか、どちらがいいのか判断したのだと思います。

移籍させた判断は正しいと思いますが、そもそもHG選手が3人しかいなかったことは問題です。

来シーズンは、ゴ・ドンミン選手がHG選手になり、対象選手が4人なります。

2022年までに4人以上確保する必要があるので、計画的な育成が必要になってきます。

期待しているのは、小松選手の代の賜選手や杉山選手たちが大卒で松本に戻ってくることです。

今後はさらに踏み込んだ「ホームタウングロウン制度」の導入も予想されます。

地元出身選手を各クラブに所属させる必要になるかもしれません。

今後は、地元のジュニアチームや高体連との連携も大切になりそうです。

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