今節は、2週間の中断明けのホーム戦でした。
前節の清水戦は、お互いPKでドローという結果でした。
仙台には、シュミットダニエル、石原、飯尾、長沢と松本と縁のある選手が大勢います。
順位的にも残留争いしている相手との対戦、結果は0-1での敗戦。
先制され追いつくことが出来ない山雅癖がでた残念な試合でした。
この試合のマッチレビューをベガルタ仙台、松本山雅、お互いのファン・サポーターに聞いてみました。
目次
両サポーターが試合を見て感じたこと
前節の清水戦からスタメンを1人入れ替えて臨みました。
- 前田 →永井
前田選手がコパ・アメリカに出場しているため、代わりに永井選手がシャドーのポジションで出場しました。
両チームとも下位に沈んでいる状況で何としても勝ちたかった試合だと思います。
内容はほぼ互角だったのに同点、勝ち越し出来ないのが今の山雅だな、という印象です。
大然が日本代表に召集されている中でも攻撃の形を作り出さないとマズイ。
大然に頼るチームになってはいけない。
あと2試合は彼が居ない試合が続きます。
その中で勝ち点を積み上げられるチームになる必要があります。
下位争いはし烈なので、勝つべきときに勝つことを徹底してやっていってほしいです。
前半は少し重心が後ろになってしまったのと、向こうがサイドで押し込んできたので最後は真ん中でしっかり防ぐような形でしのいできたんですけど、結局はほころびてしまった。後半は入りが全然ダメだったんですけども、そこを持ち直したことで攻守において自分たちのリズムを作ることができました。ただ見ていただいても分かるように、今季を象徴するような最後のところでのエネルギーがないというか、どこのチームにも点取り屋がいるわけですが、ウチには残念ながら欠けているので。GKのダン(シュミット ダニエル)も肝を冷やすようなシーンはなかったのかなと思います。
残念な結果になりましたが、また次のゲームに向けて、少しでも順位を上げられるように全力を傾けてやっていきたいと思います。
≫ 失点はクロスからだったが、全体的にクロスを上げられる場面が多かったことについて。
特に前半はそうですね。真ん中から外、外から単純なクロスというのを前半の最初から判断せずに向こうは勝負してきましたよね。例えばボランチやシャドーが中を閉めているのであれば、外にいったボールに対して、もう少し外が合わせにいかないといけない。逆に1つ前の選手が外を切っているのであれば、そこは最後までしっかり行かないといけない。まあ少し、そこのところのルーズさというかスピードのなさが数多く(クロスを上げ)させられたのかなと。特に前半ですね。
引用元:
Jリーグ公式
スポーツナビ
前半の入りはすごく悪く、不用意なボールロストもあったし、なかなか際の部分でマイボールにできなかった時間があったと思います。そこをなんとかやり過ごしてわれわれがマイボールにしてからは、意図的にしっかりと前進できて、相手を揺さぶって、おそらくシュート数はそんなにいっていないと思いますが、相手のゴールに迫ることはできたのかなと思います。
その中で1点を取って、後半の入りはしっかりしようと。逆に言うと、後半の入りは非常に良かった。そこで1つトドメを刺せればまた違った展開になったと思うのですけれども、そこからはじわりじわりと松本さんの圧力に押されてしまって、守る時間が長くなってしまいました。
最後はもう逃げ切るという形で、そこを選択して、なんとかクリーンシートにできたのも久しぶりですし、われわれにとっては大きな勝利なのかなと思います。ただこれで気を緩めることなく、しっかりと引き締めて次に向かわないと、名古屋、松本との連勝に意味がなくなってしまうので、また引き締めて次に進みたいと思います。
≫ 前半途中から盛り返した理由について。
まずは、われわれのマイボールにしたときに、正しいポジションを取るところ。もう1つは、左のサイドハーフの関口(訓充)のポジショニングを少し修正させました。そういったちょっとした修正は、前半の途中にかけました。
≫ 石原 直樹選手の先発起用について。
開幕から少しわれわれが負け続けていた時期に、全体的に守備でパワーを持ちたいというような話を選手にもして、そこからナオ(石原 直樹)が少し外れる機会が多くなったところがありました。ナオが非常にフィジカルコンディションが上がって、守備のパワーも発揮できるようになったから、いまこのタイミングで彼をピッチに立たせることになんら不安はなかったですし、実際に守備の部分でも非常に献身的にスピードとパワーを持って、ボールを追いかけてくれたと思います。
松本 | スタッツ | 清水 |
50% | ボール支配率 | 50% |
12 | シュート | 11 |
4 | 枠内シュート | 6 |
117.5km | 走行距離 | 112.2km |
183 | スプリント | 157 |
483(76%) | パス(成功率) | 446(78%) |
3 | オフサイド | 0 |
13 | フリーキック | 13 |
0 | コーナーキック | 5 |
0 | ペナルティキック | 0 |
警告:0 | 警告・退場 | 警告:0 |
仙台サポのマッチレビュー
最下位のベガルタは、上位の名古屋を破り16位に浮上。
松本山雅FCに勝てば更に上を狙える大事な試合でした。
先発メンバーも石原直、関口と道渕を入れ、石原崇、吉尾をベンチに入れて臨んだ。
雨の降る中、気温もだいぶ下がってるナイターでの試合。
前半はなかなか波に乗れず思い通りの試合運びが出来ず、焦りからかミスも目立っていた。
ピンチもあったが新センターバックコンビとなったシマオと平岡が相手FWに仕事らしい仕事をさせなかった。
プラス日本代表で2試合ゴールマウスを守ったダンがベガルタのゴールを守った。
前半36分に永戸のクロスに頭で合わせたのはこの日先発に抜擢された新加入道渕。
ゴール後に松下に駆け寄りベガルタでJ1初ゴールが決勝点となりベガルタが勝利した。
山雅サポのマッチレビュー
ロースコアのゲームで両チームとも気持ちが入った良い試合だったと思います。
ピンチも多かったですが、チャンスも作れていました。
得点がなかったことの物足りなさはあるものの個人的には互角だったと思っています。
怪我人でゲームプランが崩れたところもあるので、絶望するほどでもないと感じています。
言い換えればそれだけに手痛い敗戦だったとも言えます。
仙台もそこまで好調なチームではないので、松本はこのような試合でいかに勝ち点を拾うかが先に繋がることになりそうです。
仙台とは残留を争うことになる可能性は十分あり、失った勝ち点よりも与えた勝ち点が重かったのもいただけません。
アウェーゲームを苦手としていた仙台に自信をつけさせることにもなりました。
終盤戦でこの試合が悔やまれることにならないことを祈ります。
松本からしたら、仙台は下位チームの相手。
アウェーでは勝ててない印象があります。
そのため、この試合は勝てると思っていました。
しかし、試合が始まると考えが変わりました。
けっこうアグレッシブにくるチームだなと。
松本も積極的にプレスをしていくチームですが、仙台も球際では激しくプレーしていました。
両チームともシンプルにプレーをするスタイルで、サイドからボールを中へ入れてという展開が多かったです。
前半は仙台のペースで、松本が受けに回って失点してしまった感じです。
後半は前半とは違って、積極的に攻めれていました。
敵陣でプレーする時間も多くありました。
シュート数は多かったですが、決定力がなかったという印象です。
前田大然の不在も大きかったように感じました。
リーグ中位の松本、下位の仙台ですが、勝ち点的にはどちらも残留争いに巻き込まれているチーム同士の対決でした。
そのためどちらも是が非でも勝ち点3を取りたかった一戦と言えます。
前半36分、仙台は永戸選手の柔らかいクロスから道渕選手のヘッドで先制します。
道渕選手は、このどんぴしゃヘッドがJ1初ゴールとなっています。
対する松本は攻撃の要とも言える前田選手を欠いての試合ということもあってか、攻撃にも迫力が見られず1点が遠い試合でした。
その後も仙台は長沢選手がゴールに迫るなど見せ場を作りますが、追加点はなし。
仙台は先制点を守りきっています。
松本は0-1で試合を落とし、本格的に残留争いに巻き込まれてしまった格好です。
対戦相手の印象
両サポーターに相手チームの印象を聞いてみました。
仙台サポから見た松本の印象
J1初参戦のときにボコられた相手という印象が強い。
ベガルタよりも順位も上だし手強い相手。
レアンドロ選手や永井選手も怖い存在でした。
シマオがレアンドロ選手に当たり負けしない身体能力を発揮してくれたのでゼロに抑えられる事が出来たと思います。
守田選手もダンに負けないくらいの気迫を感じました。
キーパーが声をかけて出すことは大切だと思ってるので、彼の声はイレブンのやる気にも繋がってると思います。
そしてサポーターの応援が素晴らしいチーム。
熱いサポーターに後押しされてノリノリになるスタジアム。
ベガルタの選手も多く在籍したチームとあって、両サポーターにとっては、楽しみな1戦だった。
その中でも去年まで在籍していた石原崇にとっては、思い入れの強い試合だったと思う。
今節の前に仙台でのトークショーで石原崇は、松本に対する熱い思いを語っていた。
残念ながら先発では無かったものの成長した姿が見せられたのでは無かったでしょうか。
田中隼磨選手とのマッチアップを楽しみにしていたようです。
松本に訪れたサポは、街全体でサッカーを盛り上げてる様子に感銘を受けたようでした。
買い物の際にも割引になったとか。
サポーター同様に熱い温かいお人柄を感じました。
山雅サポから見た清水の印象
正直なところそこまで強いとは思いませんでした。
でも、きっちりと勝つのはやはり長年J1に残り続けているのはしぶとさ故でしょうか。
今シーズンも出だしで躓いた印象がありましたがしっかりと建て直してきたと思います。
そこは相手の良さを消すことがうまい渡邉監督の采配の妙でもあり、相性の良い監督に恵まれていると言えるでしょう。
守備は隙はあるものの最後はやらせない迫力がありますし、砦となるシュミット選手もいますので簡単には点を取らせてくれません。
攻撃は技量があるものの怖さには欠けると思いました。
ただチームとしてはまとまっているので一人無理をしてでも点を取る選手がいれば強くなりそうです。
今のところは長沢選手がその役割りなのでしょうが、彼は独力で突破するタイプではないので今後補強をするのかにも注目したいです。
正直、仙台を見くびっていたところがあったかもしれません。
今シーズンは失点が多い印象でしたし、順位も低かったので。
しかし、調子が出てきたなという感じです。
前半は仙台の方が優勢に試合を進めていました。
球際に対して激しくプレーしていて、松本は守備に追われる時間が長くなりました。
おそらく、序盤戦から修正したのはそういう部分ではないでしょうか。
突出した個人はいないかもしれませんが、全員がやれることをやる。
そういう面では松本と似た印象を受けました。
攻撃は手数をかけずにシンプルにサイドからクロスを上げる形。
この試合では、何度もそういうシーンが多くありました。
仙台のサッカーの形が、できつつあるなと。
よく考えたら前節では名古屋相手に3-1で勝利をしています。
試合前は松本より下位だったとはいえ、実力はあるチームなんです。
復調し始めているチームという印象です。
仙台は今季も渡辺監督を続投し、長期政権となっています。
リーグでも最下位を争うような資金力ながらJ1に9年連続で残留を果たしています。
昨シーズンは、渡辺監督の戦術も浸透してきておもしろいサッカーを展開していたものの今シーズンスタート前には主力がごっそり引き抜かれてしまい、厳しいスタートとなってしまいました。
そこから、フォーメーションを変えるなどしてテコ入れをはかり最近では何とか盛り返してきた印象です。
今節、松本から勝ったことで今シーズン初めての連勝も達成しました。
選手たちのパフォーマンスも上がってきているように感じ、チームが復調してきている印象を感じています。
対戦相手で気になった選手
相手選手で気になった選手を聞いてみました!
やはり田中隼磨選手ですね。
長くリーグを戦ってる大ベテランです。
ピッチに彼が居るだけで存在感が大きいし松本イレブンにしたら、頼り甲斐のある偉大な先輩。
居ると居ないじゃ大違いでしょうね。
チームの核というイメージが強いですね。
長沢選手です。
長沢選手は今シーズン仙台に加入しました。ガンバ大阪で活躍し、神戸に移籍。
神戸ではあまり活躍できず今季2年越しのオファーにより仙台が獲得しています。
加入当初は活躍できずにいましたが、ルヴァンカップで得点を重ねていきます。
次第にリーグ戦でもゴールを決め始め、現在では仙台の攻撃を引っ張る存在になっています。
今節の道渕選手のゴールシーンも松本の守備陣が長沢選手につられてスペースができたことから生まれたゴールであることが分かります。
今後の仙台浮上のキーマンになる選手であることは間違いなく、注目しています。
長沢選手が良かったです。
一点目も長沢選手の動きに松本の選手がつられてしまい、道渕選手をフリーにしてしまいました。
彼は自分で決めることもできますが、ポジショニングなども優れています。
仙台が最近好調なのは、長沢選手の活躍が大きいと思います。
シュミットダニエル選手が気になりました。
やはり日本代表に選ばれているだけあるなと思います。
シュートストップや、手足の長さを生かしたファインセーブなどをたくさんしている印象を持ちました。
この前のキリンチャレンジカップでも素晴らしい活躍を見せていたので、さすがだなと思います。
身長が高く、日本人離れした手足の長さを持っているのはうらやましいです。
さらに反応の良さもあって、本当に良いゴールキーパーだなと思いました。
日本代表の常連となっているシュミット・ダニエル選手は、やはり気になります。
この試合でも後半は松本がアグレッシブに攻めてました。
決めきれなかったのは決定力不足もありますが、シュミット選手の能力が高いということもあるでしょう。
安定性があって、判断力やセービングの能力が高いと感じました。
ゴールを決めた道渕選手は、得点以外のシーンでも存在感を発揮して危険な相手でした。
昨年のJ2での活躍は知っていましたので、良い選手と言うのはわかっているつもりでしたがJ1でも十分に通用するクオリティの選手であることを証明したと思います。
この日の道渕選手は何度もゴール前に顔を出してシュートを放っていましたし、しかもそのシュート力は強烈です。
中盤の選手ながらゴール前の嗅覚を見せつけてきました。
J1初ゴールということでしたが、この試合の動きが常時出来ればもっと得点は伸びるでしょう。
次節にむけて
6月の試合も残り2試合となり、リーグも折り返しに近づいてきました。
次の相手は横浜Fマリノスとの試合です。
マリノスはリーグ4位と上位を狙う位置にいます。
過去の対戦成績はこんな感じです。
対する山雅は降格圏に片足を突っ込みそうな状況です。
今節、橋内選手がケガの影響が心配されます。
変わりに左CBに入るであろうエドゥアルド選手に期待です。
攻撃でも存在感を発揮してくれるはずです。
流れからの得点がないのが気がかりです。
レアンドロペレイラ選手の移籍話も出ている攻撃陣の奮起を願うばかりです。
前節:清水エスパルス戦【J1第14節 2019年6月1日】
次節:横浜Fマリノス戦【J1第16節 2019年6月22日】