松本山雅

松本山雅×湘南ベルマーレ【J1第34節 2019年12月7日】

【シーズン終了】

松本山雅の2019シーズン最終戦!

前節のガンバ大阪戦に敗れたことで降格が決定しました。

アルウィンでの最終戦は湘南ベルマールとの一戦です。

今年を締めくくる試合が出来たのか、来年に繋がる気持ちの入ったゲームを期待したいです。

この試合のマッチレビューを湘南ベルマーレ、松本山雅、お互いのファン・サポーターに聞いてみました。

両サポーターが試合を見て感じたこと

いよいよJ1リーグも今シーズン最終戦となりました。

前節でJ2降格が決まってしまった松本と入れ替え戦から逃れたい湘南の戦いです。

松本にとっては既に来シーズンのJ2の戦いが始まっているとも言えます。

試合はホームである松本が主導権を握る展開。

降格が決まりながらも公式発表16,881人を動員したスタジアムが勝利を後押しします。

28分には松本の高橋選手がシュートを放つも湘南ディフェンダーに当たり得点には至らず。

以降も何度か湘南ゴールに迫る場面が見られました。

今節の松本の攻撃は迫力があり連携の良さも感じられました。

その反面、好機がありながらも点が入らないのは今シーズンを象徴するような姿でした。

試合は85分に動きます。

湘南の野田選手がボールを押し込んでゴール。

松本がいい流れで得点できず、逆に先制点を許すのは今シーズン何度も見てきた姿です。

しかし、90分に松本の阪野選手が右足で押し込んで意地の同点弾。

劇的引き分けで試合を終えました。

松本にとって、今シーズンの課題、来シーズンへの期待が入り混じるような試合だったと思います。

反町監督コメント浮嶋監督コメントチームスタッツメンバー

1年間、お疲れさまでした。最後はわれわれらしい意地を見せて、われわれらしい泥臭いゴールで追いついて、最下位から抜け出したということで、来季のルヴァンカップの優先順位が上がったという意味でもうれしく思っています。

本当に大変なシーズンでしたけども、なんとか最後まで監督を続けることができてうれしく思っています。覚悟していましたけど山あり谷ありで、何度も谷底を見ながらやってきました。その中で選手には無理な要求、ハードな要求をしてきましたけども、今日の試合に象徴されるように、最後の笛が鳴るまであきらめずにやってくれたと思います。

≫ 去就が注目されるが、サポーターの声を聞いて?
サポーターの皆さんにもいろいろあると思いますが、最後までブーイングがなかったということには感謝していますし、本当にうれしいというか、ありがたく思っています。まだクラブの考えについて話を聞いていませんが、全身全霊を懸けてきたので悔いはないです。眠れない日々が多かったので、十分に睡眠をとりたいなという思いでいます。そういう話をクラブとしてからなので、いまの段階では何も言えないのが現状です。

引用元:
Jリーグ公式
スポーツナビ

ゲーム全般で言うと、松本さんが本当に素晴らしいフィジカルとプレッシャーを掛けてきて、本当に難しいゲームになりました。その中でしっかり耐えるところを耐え、点を取るべき場面で取った。そこまでは良かったのですが、残りあと少しのところの一番気をつけなければいけなかった形で失点してしまったので、そこはすごく残念です。また次に切り替えてやっていきます。

≫ いつもより裏へ蹴るボールが多かったように見えたが、意図的だったのか、相手にそう持ち込まれたのか。
背後を狙うのは常々求めていることではありますし、松本さんは中央が堅いので、それが出たのだと思います。

≫ ボールが動くわりに選手たちは動けていなかった。プレッシャーはあった?
そういう部分もあったと思います。コンディションが整っていない面もありました。少し硬かったと思います。最終節でいろいろなプレッシャーが掛かってくる試合でもありますし、それも踏まえて勝利まで持っていけませんでした。

≫ ゴールを奪ったあとは守り切る意識だった?
先制した時点で残り5分、アディショナルタイムも入れれば10分ありましたが、選手たちは下がり過ぎず守り切ることは意識したと思います。

松本 スタッツ 湘南
49% ボール支配率 51%
24 シュート 12
10 枠内シュート 2
117.6km 走行距離 115.0km
214 スプリント 176
414(73%) パス(成功率) 372(70%)
4 オフサイド 2
20 フリーキック 13
3 コーナーキック 5
0 ペナルティキック 0
警告:2 警告・退場 警告:1

松本山雅 湘南ベルマーレ スターティングメンバー

松本サポのマッチレビュー

阪野ゴールで最後の意地

前節で降格が決まってしまった松本ですが、リーグ最終節はホームでの試合。
もちろん、私たちは選手のために応援します。

 
試合前の選手たちの顔を見ると、意地を見せてやるという表情が出ていました。
対する湘南は、まだ残留が決まっていないチーム。
おそらく勝ちにくるとは思っていました。

 
開始早々から、積極的に松本ゴールへ迫ってきました。
湘南の勢いに押されてか、なかなか良い攻撃ができません。
そんな中で27分のセットプレーは、少し変化をつけてボールを動かしてからのシュート。
惜しくも入りませんでしたが、来季につながるプレーだと思いました。
多彩な攻撃ができることは良いことですから。
その後も湘南ペースで前半終了。

 
後半に入ると修正できたのか、松本が攻める時間が増えました。
相手のミスから決定機を作る場面もありましたが、決めきれません。
反対に後半40分に失点。
負けで終わるのかなと、少し思いました。
しかし、このままでは終わりません。
終了間際に途中出場の阪野が、クロスの折り返しを押しこんでゴール。
ゴールの形も意地を見せた感じでした。

 
最後まであきらめずに戦ってくれたことが嬉しいです。
来年はJ2が舞台ですが、このチームであれば昇格できそうだと思わせてくれました。

最低限の結果

湘南には悪いですが最後の最後に松本が意地をみせてくれたのでまあ良かったなと思います。
もちろん勝ちたかったですし、最後まで課題を解決できなかったもどかしさは残りましたが最低限の結果は出してくれました。

 
試合の序盤は残留を決めたい湘南の勢いに押される形でミスが目立って良いところがなく、選手たちもやりにくそうに見えました。
その中でセットプレーに活路を見出すのは良かったと思いますしミドルシュートでどうにかチャンスを作ろうとしていたのは前向きな姿勢で良かったです。
実際に前半のバー直撃のような相手の足に当たっているものの惜しいシーンがありました。

 
ただそのシーンも含めて前半30分前後の立て続けのチャンスには決めておきたかったですし、それができなかったので相手にリードを許す展開を呼んでしまったと言えるでしょう。
最後に阪野選手が強引でねじ込んだのは良かったですが、ああした強引さをもっとシーズンの早い段階から見たかったとも思ってしまいました。"

松本のらしさ出せず

J2降格が決まっているためにモチベーションを保つのは決して容易ではなかったはずですが、選手たちはよく頑張ったと思います。

 
湘南はJ1残留がかかった試合でしたので、アウェーでありながらも積極的に攻めてきました。
サイドバックの水本選手が度々ドリブル突破を許してしまう場面があり、ピンチになるシーンもありましたが、センターに折り返されたボールを他の選手がよくカバーしていました。

 
また湘南の選手に疲れが見えてきた後半、永井選手が決定的な場面を作りました。
しかしシュートが枠を外れた瞬間、かなりがっかりしました。

 
その後湘南に得点を許したときは「もう終わった」と感じましたが、試合終了間際に交代で入った阪野選手のゴールで追いつくことができ、さらにロスタイムが5分あったことから、もしかしたら逆転できるのではないかという期待を抱かせるゲームでした。

対戦相手の印象

両サポーターに相手チームの印象を聞いてみました。

松本サポから見たの湘南の印象

湘南はかなり攻撃的なサッカーを展開してきました。

サイドを駆け上がる古林選手の運動量、高さのある山崎選手のヘディングなどは脅威でした。

また2列目にはテクニックのあるミッドフィルダーが多く、ゲームの組み立てだけではなくマイナスに入るボールに対しての飛込みも素晴らしかったです。

とりわけ山田選手と斎藤選手のセンターハーフコンビは、松本の選手たちにとって厄介な存在でした。

また湘南のディフェンダー陣はそれほど高さがないにも関わらず、ハイボールに強いという印象を受けました。

松本の選手が上げるセンタリングを何度もはじき返しており、ポジショニングの上手さや身体能力の高さを感じました。

湘南にはプレーオフが控えていますが、山田選手と斎藤選手の組み立てにトップ、そしてウィングがどのように反応できるかが勝利のカギとなります。

そのため古林選手がボールフリーのときにどれだけ走ることができるか、そして山崎選手がフリースペースに上手く走りこめるかが勝利を大きく左右すると思います。

湘南にとっては気持ちの入った大一番でしたが、それが試合を難しくしてしまったと思います。

前半はとても強く、今シーズンは混乱があったもののここまで積み上げてきた湘南らしさを発揮しつつ手堅さも感じさせるチームになっていると感じました。

残留に向けての気持ちも良い方面に作用していて集中力も高かったと思います。

ですが後半も進むにつれてその気合いが重圧になってきたのか低調な内容になってしまったのはもったいなかったのではないでしょうか。

そんな中で先制点を奪ったのはもはや執念とも言えるでしょうが、ここでたぶん気持ちが切れてしまったのでしょう。

ゴールを熱望し過ぎたあまりにゴールが決まって安心したことが悲劇的な結末を招くことになりました。

降格しておいて言うのもなんですが、湘南がプレーオフで勝てるか五分五分かなと思います。

普通にやれば負けないと思っていましたが試合終了後の落ち込み方が深刻だったのでJ2チームの勢いに飲まれないとは言えません。

まだ残留のチャンスはあるので前を向いて欲しいです。

この試合で印象に残ったのは、若い選手達です。

一人目は松田天馬選手。

彼はドリブルが上手いですね。

ボールを前に運べますし、そこから決定的なパスを出すこともできます。

湘南がチャンスのときって、彼が絡んでいる確率が高いと思いました。

今日は相手にプレッシャーをかけて、ミスを誘うプレーもありました。

献身的に走れる選手でもあるので、湘南のキープレイヤーだなと感じました。

もう一人は齊藤未月選手。

彼は東京オリンピック世代ですね。

開始早々にシュートを放っていましたし、積極性を感じました。

若くて爽やかな顔をしていますが、闘争心がある印象ですね。

彼は本当に良く走る選手です。

攻撃面でも積極的に前に運ぼうとする選手ですが、守備面での貢献度が高いと思いました。

球際に強く、ボールを奪う能力が高いです。

彼のようなタイプって、チームに一人は必要です。

まだ若いですし、将来的にはA代表のボランチとして重宝されるのではないかと思いました。

前節:ガンバ大阪戦【J1第33節 2019年11月30日】
2019シーズン松本山雅の試合結果

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