松本山雅の2019シーズンが終了しました。
振り返るとあっという間の1年間でした。
『境界突破』のスローガンのもと、2度目となるJ1挑戦は残念ながら降格という結果となりました。
そして、Jリーグでの松本山雅の歴史を作った反町監督が退任も決まりました。
今年の松本山雅に思うこと、願うことを書き留めておきたいと思います。
2019年の松本山雅を振り返る
2015年は、J2を最速で勝ち抜け、信州松本の地方クラブが初のJ1挑戦。
反町康治と亡き松田直樹の意思を継いだ田中隼磨が所属するチームということで、メディアにとって恰好のコンテンツだったと思います。
チームだけでなく、ファン・サポーターも良くも悪くも注目されました。
当初の予想も反町監督だから何とかなるかも知れない、そんな予想もありました。
しかし、予想通り1年での降格という結果でした。
関連記事 そういえば2015年Jリーグの降格予想ってどうなってたの?
今年は、J1でどこまでやれるのか、どんな戦い方をするのか、残留できるのか。
2回目の昇格ということでそれほど注目もありませんでした。
関連記事 【Jリーグ順位予想2019】サッカー解説者&アンケートからJ1優勝&降格チームを予想
2度目のJ1挑戦は、得点不足に苦しんだ15年シーズンの雪辱を果たせるのかがポイントでした。
そのために町田也真人や杉本太郎らJ2で実績あるアタッカーを補強し、ブラジルから大型FWレアンドロペレイラも加わり万全の体制で臨みました。
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松本山雅の戦力まとめ!2019シーズン注目選手のプレースタイルを紹介
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しかし、2019年も思うように得点を取ることができず、勝ち点3を積み重ねるのに苦労しました。
最終成績は17位の勝ち点31
15位鳥栖、16位湘南との勝ち点差は5でした。
この勝ち点5をどう思うのか。
もしもの話をするなら、開幕戦の磐田戦、14節の清水戦、23節の名古屋戦に勝っていれば運命は変わっていたかもしれません。
数少ない先制点を決めた試合を勝ち切れなかったのは、今季の松本を象徴する試合でした。
J1で勝ち点5を取る難しさと、この勝ち点5が世界を変えるということを痛感しました。
2015年からの成長と変わらない課題
2015年と比べると確かに松本も成長しています。
2015年のデータでは総失点54点、そのうち35%が後半31分以降に取られていました。
2019年は、失点数はリーグ8位で上位チームと遜色ない成績を残しました。
失点も54点→40点に減り、守備面では十分J1で戦えていました。
しかし、攻撃力は力不足でした。
1試合あたり0.61点はダントツの最下位でした。
攻撃力という意味では力不足でした。
攻撃力は、松本山雅が解決しなければいけない永遠の課題のように感じます。
布監督に期待するポイントは、得点力UP&複数得点パターンの構築だと思っています。
反町体制では、最後までこの課題を解決することができませんでした。
2015年の阿部吉朗さんのインタビューの中で、こんな話がありました。
松本で悔しかったのは、前線の選手が追いかけて、守備をする。
そして、後ろの選手がセットプレーで点を取る。
どちらが、DFかFWか分からないということ。
「絶対に俺はFWなんだ」というところを見せたい。
でも、ロングスローとセンタリングからDFが点をとる。
FWのメンツないですよ。FWとして悔しかった。
そうなんです。
反町サッカーでは、FWの最初の仕事は守備、そのため流れの中でのFWとしての駆け引きの動きが少なくなりがちです。
2015年のオビナ選手にしても、阿部さんにしても、まずは垂直ジャンプからプレーが始まっていました。
敵からしてみれば、そこを押さえてしまえばOKでした。
そして、阿部吉朗さんのインタビューの中で特に印象に残った部分があります。
今季も、もっとこうしてほしい。
こうやったら上手くいくのにとか、後悔が多くて。
こういうところにボールがほしい。
ロングボールばかり蹴らないでほしいとか。
それでもソリさんだから我慢できたところはあります。
やっぱりそういう感情はあったんだな。と思いました。
オビナ選手にしても同じだと思います。
でも、そこはプロだから。
チームの中で与えられた仕事をやるのがまず第一。
一方で、他クラブのFWの選手が松本のFWというポジションに魅力を感じるか?
正直、魅力は感じないと思います。
(だから、うちには前評判のあるFWが来ないのか!?)
獲得交渉がほぼまとまっていた選手でも松本の試合をみて、「(守備的な)このサッカーでは自分は生きない」と破談になっている現状もあります。
布監督に変わったことでこの辺りがどう変化するのか期待したいところです。
超J2級のイズマに期待!
来季に期待するのはイズマ選手です。
今季途中加入してきたイズマ選手が来季も松本残留が決定しました。
この残留は意外でした。
この動画を見てしまうと、全開のイズマ選手のプレーが見たいです。
J1でのイズマ選手のプレーは、本来の4割程度ではないかと思ってしまいます。
もう少し体を絞って、ゴール前、ペナルティエリアでの駆け引きが出来る状況が増えれば、松本山雅のゴールモンスターになるでしょう。
ぜひJ2得点王を狙ってほしいと思います。
松本山雅を作った反町監督に感謝!
今季で反町監督が松本から去ることが決まりました。
8年という長い間「松本という街にプロのサッカークラブを根付かせたい」という思いのもと尽力してくれました。
極限の精神状態で食事も睡眠もままならない中、ここまで松本の監督を続けてくれたことに感謝しかありません。
8年間のうちに何度監督を辞めたいと思ったことか、今シーズンも17節のG大阪戦の後、辞意を伝えていたのに結局最後ま指揮してくれました。
松本山雅にとっての監督更迭は、他チームの監督を変えるとは全く違う意味があるように思っていました。
結果として、リーグ終わったあとに退任会見を開き、トークショーも出来てことは良かったと思います。
贅沢を言えばアドバイザー的な立場で今後も松本山雅に関わってもらいたいと思っています。
正直、反町監督と心中して自分自身の気も済みました。
そして、もう反町監督から卒業しないとダメなんだと、根本的に変化しないとJ1残留という目標に到達できないことも分かりました。
2019年で松本山雅の創世記が終わりました。
今までは反町康治というカリスマに引っ張てきてもらいましたが、ここからはクラブとして自走しなければなりません。
神田社長を先頭にフロント陣のかじ取りに期待しています!
私たちは「松本山雅」に何を求めるのか?
当然J1昇格!
ただJ1戻るのではなく、やり返しに戻るためにステップUPして欲しいと思います。
今まで以上にチャレンジ精神を持って、ひたむきに最後まで戦い抜いほしいと思います。
クリーンでタフなチームであり続け、ボロボロになりながらも、最後まで走るのを絶対にやめない。
そんな選手の姿にファン・サポーターは共感します。
毎試合感動させられるチームであってほしいと思います。
そんなチームを応援する私たちの姿勢
【J1からJ2にカテゴリが下がる】
この一文が意味するところは・・・
- メディアの露出が減る
- 新規スポンサーの獲得が難しくなる
- ホームの観客動員数が減少する
- 松本周辺の経済効果が減少する
- チームの利益が減少する
もちろん、どのカテゴリーでも応援するのは当然ですよ。
でも、チームが永続的に成長していくためには、毎年15位であったとしてもJ1に居続けるべきだと思いました。
地方クラブだからこそ、J1というカテゴリから受ける影響が大きいことを感じました。
だからこそ更なる成長を期待するし、松本山雅のファン・サポーターは、「この街には山雅がある」という気持ちのもと1つになって戦うことです。
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ビッククラブへの挑戦!浦和レッズvs松本山雅についてみんなに思い出してほしい一つのこと
松本山雅と浦和レッズには不思議な縁があります。山雅が初めてジャイアントキリングを起こした相手が浦和レッズでした。2009年の天皇杯アルウィンで行われた試合は、1万人の浦和レッズファン・サポーターの中で行われました。スタジアム全体が赤で染まる、今では考えられない光景でした。あの勝利から1度もレッズに勝てていません。でも、今年こそは勝ちたい!いや勝とう!そう思わずにはいられません。
そして、チームを永続的に強くするためには育成にも力を入れなければいけません。
今年から始まったRAZUSOも一口3,000円から参画することができます。
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RAZUSO(ラズーソ)に入会してみた!WEB受付方法を簡単に紹介
RAZUSO(ラズーソ)の受付が開始されています。WEBから入会できるのでWEB受付の方法を紹介します。
松本山雅の将来に投資して、今度こそJ1昇格→残留まで達成しましょう!
最後に「GIANT KILLING 400話」には、こんな場面がありました。
ヴァンガード甲府の棚橋監督
お前たちの技術がいきなり向上すると思うか?
エドゥー以上のストライカーを今からウチが補強できると思うか?
走るしかないんだ、我々は。
結構じゃないか。
選択肢がないってことは、迷う必要もないってことだ。
そうやって続けてれば、いずれ体力もプレーの精度もついてくる。
それにな・・・ スタイルを貫いてれば、いつの日かそれに共感して・・・
甲府出身の金持ちが、我々のスポンサーになってくれるかもしれんだろ。
選手:ポジティブっすねー、棚橋さんは。
監督:ガハハ、当然だろ。地方クラブこそ、夢はでっかく持たんとな!
設定上はヴァンフォーレ甲府ですが、どうしても松本と被ってしまいました。
地方クラブこそ、夢はでっかく持たんとな!っていいですよね!
2019シーズン