【シーズン終了まで残り7試合】
9月ラストゲーム、長いようで短かったリーグ戦も終盤戦に突入です。
前節のヴィッセル神戸戦は、前後半で2失点、ATにセルジーニョのゴールで1点を返したものの勝ち点を手にすることはできませんでした。
今節は、優勝を目指すFC東京との試合。
前半戦は、久保建英に翻弄されて2-0で敗戦しています。
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FC東京×松本山雅【J1第9節 2019年4月28日】
平成最後のJリーグが味の素スタジアムで行わました。相手は首位を走るFC東京。久保建英が全得点に絡む活躍の前に松本は個人の力の差を見せつけられ敗戦しました。お互いのファン・サポーターにこの試合の印象や気になった選手をレポートします!この試合の評価は期待通りの結果となっています。
通算成績も0勝1分4敗と、リーグ戦では勝ち点をとれていません。
そんなFC東京から勝ち点を奪取できるのか!?
この試合のマッチレビューをFC東京、松本山雅、お互いのファン・サポーターに聞いてみました。
目次
両サポーターが試合を見て感じたこと
前節の神戸戦から戦からスタメン4人を交代しています。
- 中美 →永井
- パウリーニョ →杉本
- 阪野 →町田
- 田中 →岩上
岩上選手が4節の広島戦以来の先発出場でした。
試合内容を見ると中断期間で万全の準備をしてきたなという印象でした。
反町監督に2週間与えるとここまでオーガナイズされた試合運びになるんですね。
だからこそ、松本は勝てた試合だったのではないかと思ってしまいます。
首位のFC東京に対して、引き分けは悪い結果ではありません。
リーグ戦で初めて勝ち点を奪取できたのも大きいです。
しかし、後半30分過ぎからの試合展開から考えると引き分けはもったない!
試合を通して松本のカウンターが冴えていました。
FC東京がやりにくそうに見えました。
FC東京もカウンターは得意ではありますが、この試合に限って言えば松本の方が効果的に仕掛けられていたと思います。
ゴールの匂いがする攻撃もいくつかありました。
FC東京と互角以上の立派な戦いをしたことは今後の勇気になりそうです。
ただ別の見方をすれば、良い試合をしたなら勝ってもらいたい!
こういう試合で勝てないことが今の順位に出ていると思います。
前半の町田選手のシュート、永井選手のバー直撃は痛恨×××
あの場面を決められるかがJ1に残る資格があるチームだと思います。
そういう意味では、最後のピース足りないと感じてしまうのが正直なところです。
途中出場でワンチャンスをものにするジョーカー的な点取屋。
イズマ選手をベンチに置いておくのも1つの手だと思います。
バランスを大事にした考えはわかるものの、ホームならもっと勝ちにいく姿勢が見たかったです。
われわれの立場からいうと、やはり勝点3を取らないといけないというのは、どの相手でも同じです。そういうところから逆算して、準備をしてきたつもりではいます。現時点で日本のトップ・オブ・トップですから難しいゲームになるのは承知の上で準備してきましたが、最後の笛が鳴るまでよくやったと思います。
得点のにおいがするのは、どちらかというとわれわれのほうだったかもしれません。もちろんFC東京は個人で崩す力もありますし、スピードも決定力もある。そうした中で失点をゼロで抑えられたのは収穫ですし、逆に得点がゼロだったことは少し残念でした。ただ次につながるゲームだと思っています。
≫ 決定的な場面は何度か作ったものの、結果的にゴールを取れなかったが?
数的優位を作れそうなタイミングはいくつかあったのですが、そのときにボールを下げてしまったり、焦って一番良い選択ができなかったり、そういう場面が前半も後半もあったかなと思いましたね。広いスペースがある中での攻撃のトレーニングは、これからやっていかないといけないかなと。ただ仙台戦に向けては時間が少ないので何とも言えませんが、また時間があるときに整理をしてやっていければとは試合を見ていて感じました。ただ前への推進力であるとか前線の躍動感であるとか、攻撃面での良さは出せたのかなと思います。
引用元:Jリーグ公式
引用元:スポーツナビ
たくさんのサポーターが東京から来ていただいて、声援を送っていただいた。それに応えたかった。試合が始まる前も非常に大きな応援をいただいていた。選手も90分間、山雅ゴールに向けてよく戦ってくれた。なかなかゴールを割るまでにはいかなかった。またちょっと今週考えながら、コンディションも見ながらそこに取り組んでいきたい。アウェイで勝点1は悪い結果ではないと思うので、悲観することなく次に向けて勝点3、次の鳥栖のスタジアムは非常に難しいですが、タフな試合で勝負したいと思います。
≫ 勝点1はしっかり守り切るというスタンスだったのでしょうか?
あまり勝点1を失うとかは考えず、得点を取る思いで、選手たちも取られたら取り返す思いでプレーしていた。今日は山雅の選手がよく戦って、だいぶメンバーも替えてきた中で気持ちを出して戦ってきた。うまい形で崩し切ることにはいかなかった。点を取らないと勝てないので、取るような刺激をチームに与えようと思っています。
≫ 相手の土俵で戦った印象もある。スペースのないところを崩すことが難しそうでしたが?
本来なら山雅も両ウイングバックが縦ズレして積極的に前にディフェンスに来る。ただ今日はあまり来なくていいと、反町(康治)監督の指示でスペースを消してきたのだと思う。今日は三田(啓貴)を起用したが、スペースがない中でも相手の背後を突く作業をもっともっとやらないといけない。後半はボランチも攻撃参加して、惜しい場面も作ることができた。さらに押し込む作業は必要になる。ただアルウィンでの試合は難しい。そんなに簡単に勝点を取れるスタジアムではない。選手たちもパワーを持って戦っている。今日はしょうがない。切り替えていくしかない。
松本 |
スタッツ |
FC東京 |
38% | ボール支配率 | 62% |
10 | シュート | 14 |
2 | 枠内シュート | 2 |
105.7km | 走行距離 | 101.1km |
131 | スプリント | 142 |
266(69%) | パス(成功率) | 540(83%) |
4 | オフサイド | 1 |
12 | フリーキック | 16 |
2 | コーナーキック | 7 |
0 | ペナルティキック | 0 |
警告1 | 警告・退場 | 警告1 |
FC東京サポのマッチレビュー
アウェーでの連戦が続く死のロードのFC東京は優勝に向けて下位の松本には負けられない。
一方の松本も残留の兆しを求めて、久しぶりのホームでの勝利でサポーターを喜ばせたいという熱い闘志がぶつかりあった試合でしたね。
大森よりも三田を使ってきたFC東京は、松本が守備を固めてくる狙いを突破しようという攻撃への意思を感じる布陣。
先制点が試合を左右するだろうなと感じていました。
松本は出足の鋭さや連動した守備、アグレッシブなプレスなどで試合を通して、FC東京を苦労させてました。
あと一歩のところでゴールというシーンまで肉薄していましたね。
システム自体がうまく機能していた事に加えて、絶対に勝つんだという強い意志も感ました。
それだけにホームゲームで勝ちたかったでしょうし、逆にFC東京はプラン通りにいかず、一点が遠かった試合だったと思います。
前節首位攻防の鹿島戦を落として、この試合はなんとしても勝ちたいというのがサポーターの思いでした。
しかし、前半の出来はいつものごとく今一つという印象だった。
攻撃が散漫で、どこに意図があるのかよくわからないようなプレイが見られていたので、正直観戦していてストレスの貯まるような内容だった。
唯一良かったのはサイドチェンジの意識が高く、サイドバックのオーバーラップが有効だった点です。
後半に入って急に試合のテンポが上がって、連動した攻撃などが見受けられるように。
これで点が取れるかと思っていましたが、残念ながら交代で投入された選手がそれほどのクオリティを発揮せず、折角来ていたいい流れを自ら手放すような内容でした。
守備に関しては相手の決定的なチャンスをきっちり潰していたので一定の評価は出来た。
しかし、引き分けという結果は2位以下を引き離すチャンスだっただけに痛かった。
松本サポのマッチレビュー
引き分けという結果でしたが、FC東京という強い相手から勝ち点1を取れたのは評価できます。
もちろん勝ちたかったですが、内容が良かったので気分は悪くありません。
ディフェンスティブに戦うのが松本スタイルですが、FC東京相手にもよく守れていました。
攻撃面でも、良い部分を見せていましたね。
セットプレーやカウンターで攻めることが多いのですが、今日はボールを繋いで相手ゴールに迫る場面も見られました。
特にセルジーニョが良い働きをしていました。
ドリブルで運んだりパスができるので、松本のキープレイヤーだなと思いました。
FC東京に攻められるシーンも多かったのですが、今日の松本はやられっぱなしではありません。
堅守からの素早いカウンター攻撃で好機を演出し、得点の匂いのするプレーが多くありました。
どちらが勝ってもおかしくない内容だったと思います。
残留争いの真っ只中で厳しい立場にいる松本ですが、良いサッカーはしているんです。
後はもう少し得点が欲しいところ。
守備は今のままで悪くないので、もう少し決定力があれば勝利は増えると思います。
今日の試合は上位チームに無失点で引き分けたということで、松本にとっては大きな自信になった試合ではないでしょうか。
対戦相手の印象
両サポーターに相手チームの印象を聞いてみました。
FC東京サポから見た松本の印象
松本山雅の選手で印象に残っているのは町田也真人選手。
気の利いたプレイが出来る選手だなという印象を受けました。
ボールの受け方やスペースの使い方、ボールの出し方など、こういう選手がピッチにいると急に攻撃が活性化するタイプ。
驚異に感じたプレイはいくつかあったのだが、セットプレーの流れの中から永井龍選手がヘッドでのシュートを放ったシーンは「失点か」と思ってしまうくらいに決定的なシーンでした。
後半はお互いに割とオープンな展開になっていたので、時折鋭いカウンターを食らっていた印象です。
松本山雅の前線の決定力が高かったら、松本山雅の勝ち点3という結果になっていても全くおかしくはなかった。
GKの守田達弥選手も好守が光っていたという風に感じられる。
特に前半終わりの室屋のオーバーラップに対して飛び出した動きなどは、これぞ守護神と呼べるものだった。
松本サポから見たFC東京の印象
FC東京は首位をキープしているチームらしく、強固な守備をベースにしながらの2TOPを生かしたカウンターの精度は素晴らしいの一言。
セレッソもそうですが、J1で優勝するためには守備のベースが必須なので、山雅に限らず学ぶところが多いチームですね。
ディエゴ・オリベイラのキープ力とポストは流石で、前線に強力なTOPがいることが攻撃の循環を生み、高い精度の攻撃を生み出すシステムにははっきりとした差がありました。
飯田、橋内らの粘り強い守備に手を焼いているシーンが目立ちましたが、永井選手のヘディングなど間一髪で、いつやられてもおかしくない程の迫力と技術を感じました。
改めて前線の個と迫力は素晴らしいなと思いました。
守備ではやはり森重選手の強さとクレーバーさには貫禄すら感じましたし、サイドへの展開含めて攻守両方にポテンシャルを感じました。
チームとして少し重そうに感じました。
思ったほど攻めてこなかった印象で、前回の対戦ほどの脅威は感じませんでした。
永井選手やディエゴ・オリヴェイラ選手のような個人で点を取ってしまうような選手の怖さは相変わらずですが、チームとして押し込んでくるかといえばそんな感じはしませんでした。
そう考えると守備陣の安定感の方が印象的だったかもしれません。
松本としては優位に進めていたように見えたもののシュート数は東京を下回ったのはやはり打たせてもらえなかったということなのでしょう。
森重選手は存在感がありましたし、渡辺選手も壁として立ちはだかってなかなか思うようにはさせてもらえませんでした。
中盤の選手もこの試合では目立ちませんでしたが豪華なことには変わりはなく、いつ誰が決定的な仕事をしてもおかしくない怖さはあります。
ただ上から目線で恐縮ですが、優勝をしたいならこうした試合をセットプレーで動かすキッカーとジョーカーの役割を果たす選手が必要だと思います。
FC東京は攻守のバランスが良く、上位にいる理由が分かるサッカーをしていました。
高い能力を持つ選手が揃っていますし、チームとしてもまとまっています。
しっかりとボールを繋ぎながら、サイドを使って攻撃する場面が多く見られました。
特に右サイドバックの室屋選手は気になりました。
今日の彼は、前に上がってくる場面が多く見られました。
彼は良いパスを出すことができますし、前の方でプレーされると怖いですね。
守備面でも対人に強く、安定していたと思います。
攻撃では永井選手がやっかいな選手だなと思いました。
彼はとにかくスピードが速い。
スペースがあるとディフェンスをぶち抜くドリブルがあります。
追いつけないだろうなというボールにも、彼の足なら追いつくことができます。
裏を取られないようにしないといけないので、松本のディフェンス陣も気を張っていたと思います。
彼らの他にも全体的にレベルの高い選手が揃っていて、チームの連携も良い。
良いサッカーをしているなと思いました。
次節にむけて
次節はベガルタ仙台戦です。
通算成績は1勝0分3敗と決して得意なチームではありません。
前半戦は、先制を許し、後半追いつこうと奮闘するも1点が取れず敗戦でした。
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松本山雅×ベガルタ仙台【J1第15節 2019年6月15日】
アルウィンでベガルタ仙台と対戦。ベガルタ仙台の道渕選手にJ1初ゴールを決められ、先制点を許す展開となります。対する松本の攻撃陣はシュートを打つも得点を決められず、そのまま試合終了。お互いのファン・サポーターにこの試合の印象や気になった選手をレポートします!この試合の評価はイマイチな結果となっています。
順位的にも近い仙台には勝たなければ、残留の光は見えてきません。
朗報なのは、守備の要シマオマテ選手が次節出場停止ということです。
なんとか付け入る隙はありそうです。
残留争いの中で大事な一戦なのは間違いありません!
勝ち点3を奪取して15位を目指してほしいです。
前節:ヴィッセル神戸戦【J1第26節 2019年9月14日】
次節:ベガルタ仙台戦【J1第28節 2019年10月5日】